魚へんに「老」と書いて「ボラ」と読みます。釣りラボでは、今回、そんな魚へんに「老」と書く「鮱(ボラ)」という魚について、その正しい読み方・意味・漢字の画数・学名・英語名・名前の由来などをご紹介します。ぜひご覧ください。
魚へんに「老」の正しい読み方・語源
魚へんに「老」と書いて、ボラ(鮱)と読みます。
漢字名 |
鮱 |
訓読み |
ぼら・おおぼら |
音読み |
– |
部首(へん) |
魚 |
部首以外 |
老 |
画数 |
17画 |
英語名 |
Flathead grey mullet |
学名 |
Mugil cephalus |
Unicode |
U+9BB1 |
ボラは、ボラ目ボラ科のボラは全世界の熱帯から温帯の海域に広く分布しており、日本では北海道以南の沿岸部に生息する身近な魚です。
本来全長80センチ以上にも達する大型魚ですが、沿岸部で良く見られるのは数センチから50センチぐらいまでです。
海水魚ですが汽水域に生息し、幼魚の頃は群れを作って川を遡上することがあります。
泳ぎは敏捷で身体の何倍もの高さにジャンプすることがあり、釣り人やサーファーと衝突する事故も起きています。
「ボラ」という名前には、腹が太く丸みを帯びていることから「太腹(ホハラ)」と呼ばれ、これが転じて「ボラ」になったという説があります。
また、ボラの姿が中国の角笛に似ているということから、中国の言葉で角笛を表す「ホラ」から呼び名が付いたという説もあります。
そして、若いボラを指す「イナ」は、「稲魚(イナ)」が由来と言われています。
稲の茎が腐るとこの魚になる伝説があり、「稲の魚」から「稲魚」となりました。
なぜ「老」という漢字が使われているの?
なぜ、鮱(ボラ)という魚へんの漢字には「老」が使われているのでしょうか?
その由来をご紹介します。
成長し老成した魚だから
ボラ自体を指す漢字は幾つかありますが、「鮱」はボラの中でも成長しきったもののみを指す漢字です。
既に成長が終わっているという意味で、「老」の字が使われていると言われています。
また、「ボラ」の表記でよく使われている漢字のうち、魚へんに留と書く「鰡」という漢字は、同じく成熟したボラを指す国字であり、「留」は成長を止めたという意味になっています。
一方、「イナ」と呼ばれている若い魚は、「鯔」という漢字を使って表記します。
ちなみに、ボラは、ブリなどと同じく出世魚です。
関東ではオボコ→イナッコ→スバシリ→イナ→ボラ→トド、関西ではハク→オボコ→スバシリ→イナ→ボラ→トドの順で呼ばれています。
また、高知県ではイキナゴ→コボラ→イナ→ボラ→オオボラと変わっていきます。
トドは、大体、ボラまたはオオボラ辺りが成長しきった姿を指すもので、トドは中でも特大の物を指します。
「トド」になるとこれ以上後がないことから、「結局」「行きつく所」という意味の「とどのつまり」の語源になっています。
魚へんに「老」でなんと読むのかまとめ
いかがでしたか?
今回釣りラボでは、「魚へんに老でなんと読む?」というテーマに沿って、鮱(ボラ)という魚の正しい読み方やその名前の由来をご紹介しました。
他にも、難しい漢字の魚はいっぱいいます。
ぜひこの機会に、魚(へん)の漢字をまとめて覚えてみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。