魚へんに「毛」と書いて「トド」と読みます。釣りラボでは、今回、そんな魚へんに「毛」と書く「魹(トド)」という魚について、その正しい読み方・意味・漢字の画数・学名・英語名・名前の由来などをご紹介します。ぜひご覧ください。
魚へんに「毛」の正しい読み方・語源
魚へんに「毛」と書いて、トド(魹)と読みます。
漢字名 |
魹 |
訓読み |
とど |
音読み |
– |
部首(へん) |
魚 |
部首以外 |
毛 |
画数 |
15画 |
英語名 |
Steller sea lion |
学名 |
Eumetopias jubatus |
Unicode |
U+9B79 |
トドは、食肉目アシカ科トド属に属する哺乳類です。
アシカ科最大の種類であり、オスの場合最大全長が330センチ、体重が1トン以上にも達します。
北太平洋とその沿海のオホーツク海、ベーリング海、北海道からカリフォルニア州南部のチャンネル諸島にかけてに生息しています。
オスは成獣になると上半身が肥大化、額が隆起して後頭部の体毛が伸びたてがみ状になります。
「トド」は、アイヌ語の「トンド(tondo)」に由来すると言われています。
「トンド」とは、「無毛の毛皮」即ち「なめし革」のことです。
トド自体はアイヌ語で「エタシペ」と言いますが、アイヌの叙事詩の中では「トンド」と歌われています。
また、アシカの仲間でこれ以上大きい種類がいないことから、「止まる」で「トド」という説もあります。
なお現在、日本各地に「トド岩」等「トド」が付く地名が見られますが、これは昔トドが上陸していた所を指したものとされています。
ただ、昔は現在のトドとアシカ(特にニホンアシカ)の区別がはっきりついていませんでした。
そのため、特に本州以南の地名はトドでなくアシカのことを指したと見なされています。
なぜ「毛」という漢字が使われているの?
なぜ、魹(トド)という魚へんの漢字には「毛」が使われているのでしょうか?
その由来をご紹介します。
毛が生えた魚の様な生物だから
「魹」という漢字は、日本で作られた国字です。
トドのオスは、成獣になると首の周りの荒い毛が発達してたてがみの様な状態になります。
このたてがみ状態の毛の特徴をとらえて、「魚へんに毛」と書いてトドのことを指すようになりました。
トドは今でこそ哺乳類で魚類ではないと知られていますが、昔の人は哺乳類や魚類といった分類学上の区別を知らなかったので海にいる生物は皆魚の仲間と考えていました。
そこで、魚へんに京と書く「鯨(クジラ)」などと同じ様に魚へんが付いた漢字が作られました。
魚へんに「毛」でなんと読むのかまとめ
いかがでしたか?
今回釣りラボでは、「魚へんに毛でなんと読む?」というテーマに沿って、魹(トド)という魚の正しい読み方やその名前の由来をご紹介しました。
他にも、難しい漢字の魚はいっぱいいます。
ぜひこの機会に、魚(へん)の漢字をまとめて覚えてみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。