ブドウ虫は、渓流釣りにおいて大活躍する人気の釣り餌です。そんなブドウ虫の成長した姿をご存じでしょうか?今回、釣りラボでは、ブドウ虫の成虫について成虫になるまでの期間や成虫してしまったブドウ虫の取り扱い方などを解説します。
ブドウ虫とは?
ブドウ虫とは、渓流釣りで重宝される釣り餌です。
イワナ、ヤマメ、ニジマス釣りに大きな効果があるとされ、渓流釣りで従来使われていたイクラやミミズを越えて、人気を集めています。
そんなブドウ虫ですが、容姿からもわかるように、虫の幼虫です。
この幼虫が成長すると、一体どのような姿・形になってしまうのでしょうか?
今回はブドウ虫が成長するとどうなるのか、そして釣り餌として扱う際に、ブドウ虫を成虫にさせないようにするにはどうしたら良いのかを解説します。
ブドウ虫の成虫について
ブドウ虫の成虫は、「ブドウスカシバ」と呼ばれる虫で、蛾の仲間です。
ブドウスカシバは、鱗翅目スカシバガ科の蛾であり、体に黄色の帯があるため蜂に似ています。
蜂に似ているのは、無害な種が有害な種に自らを似せる「ベイツ型擬態」をしているからだとされています。
ブドウスカシバの生態
ブドウ虫の成虫であるブドウスカシバは、日中に行動し、花の蜜を吸っています。
ブドウスカシバは、ぶどうの木に卵を産み付ける生態を持っていること、そして羽が透けて見えることから、このような名前がつけられました。
見た目は蜂によく似ていて、毒針で刺す動作もしますが、針はありません。
成虫になるまでの期間
自然界において、ブドウスカシバは、6月頃に卵を産みます。
そして、幼虫(ブドウ虫)の状態で冬を越し、4月下旬頃から蛹になります。
蛹(さなぎ)期間は約30日とされ、その後成虫へと羽化します。
蛹(さなぎ)になった時点で、釣り餌としては使用できなくなります。
ですので、釣り餌に使おうと思っている方は、後述する正しい保管方法で保管し、蛹・成虫になるのを防ぎつつ、なるべく早めに使い切りましょう。
成虫になってしまったらどうする?
ブドウ虫の成虫であるブドウスカシバは蜂に似ていますが、針はないので、人体に被害はそうそうありません。
知らない間に成虫になり、部屋を飛び回っていたら怖いと思いますが、冷静に対処しましょう。
成虫になっても人間に攻撃はしませんが、ブドウ虫はぶどうの木を枯らし、ぶどう農家に大打撃を与える害虫でもあるので、成虫になった場合は卵を産み付けにいくことのないように処分してしまった方が良いかもしれません。
成虫にならないようにブドウ虫を保管する方法
自然界のブドウ虫は、4月下旬の暖かくなり始めた時期に蛹になります。
ですので、常温で保管しておくと、いずれ蛹になり、成虫になってしまいます。
ですので、釣り餌としてすぐに使わないのであれば、冷蔵庫の野菜室で保管することをおすすめします。
寒い冬を幼虫の状態で越すので、そんな環境を人為的に作ることができれば、幼虫のまま長い間、保管可能であり、蛹にも成虫にもならないと考えられます。
しかし、野菜室でいつまでも幼虫が生きていられません。
知らない間に死んでしまってはもったいないので、保管期間は約3週間と考えておきましょう。
釣り餌としてのブドウ虫の使い方・特徴
ここまでブドウ虫の成虫がどのような虫なのかをご紹介しました。
今度は、釣り餌としてのブドウ虫の特徴・生態・使い方をご紹介します。
渓流釣りで大活躍する万能餌
ブドウ虫は渓流釣りで活躍する餌です。
集魚効果が高いとされており、イクラやミミズなどで釣れなかったが、ブドウ虫にチェンジしたらたくさん釣れた、ということがあるほどです。
魚にとって、栄養価の高いブドウ虫はご馳走なのでしょう。
マス釣り
マスを釣る時の主な釣り餌は、マスの大好物のイクラでした。
しかし、最近ではブドウ虫も注目を集めてきています。
マスを目当てに渓流釣りに行くのであれば、イクラだけでなく、ブドウ虫も持っていくと釣果が上がるかもしれません。
ワカサギ釣り
ブドウ虫はワカサギを釣るのにも効果的です。
ブドウ虫を丸々一匹使うのは、ワカサギにとっては大きすぎるかもしれません。
ですので、半分にカットしてから、針に付けることをおすすめいたします。
半分に切ることで、ブドウ虫の美味しい液体が流れるので、集魚効果のUPにも繋がりますので、ぜひ試してみてください。
養殖のものが多い
ブドウ虫は今日、養殖のものが多く市場に出回り、どこの釣具店の生餌コーナーにも置いてある程です。
しかし、養殖のブドウ虫は天然のブドウ虫とは少し違います。
というのも、天然のブドウ虫の成虫は「ブドウスカシバ」ですが、養殖のものの成虫は「ハチミツガ」なのです。
釣り餌の効果としては、天然のものも養殖のものも同等の効果を持ちます。
以前は、養殖のものは小型な点が減点ポイントだとされていましたが、現在はホルモンが調整され、この問題も解決しています。
ブドウ虫の値段・相場
養殖の環境が整ったこともあり、現在はかつてに比べて安定して安価で手に入れることができます。
質や生産国によっても値段は変わりますが、安いものだと、30匹で300~400円で買うことができます。
天然物だと、成虫が卵を産んだ木の枝を200円程で販売したりします。
Amazonでは少し割高にはなってしまいますが、まとめて売られていましたので紹介いたします。
ブドウ虫の付け方
ブドウ虫の針のつけ方は、お尻から頭に通す方法が一般的です。
強く握りすぎて、潰さないように注意が必要です。
参考になる動画を載せておりますので、ぜひご覧ください。
ブドウ虫の成虫に関するまとめ
いかがでしたでしょうか?
今回、釣りラボでは、「ブドウ虫が成虫になるとどうなる?成虫になるまでの期間や保管方法を解説」というテーマに沿って、
といったことをご紹介してきました。
他にも、釣りラボでは、釣りに関連する様々な記事をご紹介しています。
もし、釣りに関してまだ知りたいことがあれば、サイト内検索をご利用いただくか、ぜひ関連する他の記事をご覧ください。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。