ブドウ虫は、渓流釣りにおいて大活躍する人気の釣り餌です。今回、釣りラボでは、ブドウ虫の活躍場面、生態、特徴、値段相場、疑似餌(ルアー・ワーム)、購入場所、保管方法(成虫化・冷凍)、正しいつけ方をご紹介。ぜひご覧ください。
ブドウ虫とは?
ブドウ虫とは、葡萄の木に寄生するブドウスカシバの幼虫のことです。
葡萄の木の他にも、山ブドウやエビヅルなどにも寄生しています。
葉の根元部分に卵を産みつけ、羽化すると葉柄の方に進み脱皮を繰り返し成長し、幹に移動して虫えいと呼ばれるコブを作りその中で幼虫のまま越冬します。
葡萄農家からするとブドウ虫は、葡萄の幹を食い荒らす害虫ですが、渓流釣りを楽しむ人の間では昔から生餌として重宝されてきました。
流通量が少なく高価な餌として、現在でも釣具屋などの店頭に並んで居ます。
渓流釣りで大活躍する万能餌
渓流釣りで使用する生き餌には、オニチョロ、クロカワムシ、キンパク、ピンチョロなどの川虫をはじめ、ミミズなどもブドウ虫と並んで多く使われます。
その中でも渓流釣りにおいて、ヤマメ・イワナ・ウグイ・マスなどの様々な渓流域で生息する魚に対して嗜好性が高く、食わせ餌に最適なのがブドウ虫です。
さらに、撒き餌としての集魚性にも優れた渓流釣りで大活躍する万能餌です。
マス釣り
マス釣りの餌としてイクラを使用する機会が多いかと思いますが、同じ釣り場でイクラだけを使用し続けるとマスの方も餌に飽きてしまったり、警戒され食いつきが悪くなります。
そこで、ブドウムシに付け替えることにより食いつきがよくなります。
放流された養殖のマスと天然のマスでは、嗜好性が違うので釣り場に応じて使い分けるのが良いです。
ワカサギ釣り
ワカサギ釣りではサシや赤虫などを食わせ餌として使用します。
ブドウ虫を撒き餌で使う際は、体液を出すために切り込みをいれ水中に漂わせます。
すると、アミノ酸が多く含まれるブドウ虫の体液に反応してワカサギの集魚性も高まり良い釣果につながります。
養殖のものが多い
店頭などで見かけるブドウ虫は養殖が多く販売されています。
一方、天然のブドウ虫についてはコストも高く採取する手間もかかるため、店頭に並んでないことが多いです。
以前は、天然のブドウ虫が枝に入ったままの状態で売られている光景を目にしましたが、最近では天然のブドウ虫を見かける機会が徐々に少なくなっています。
実際に渓流釣りを楽しむ方も、最近は手に入れやすい養殖のものを使うことがが多いです。
ブドウ虫は採取することもできる?
ブドウ虫は、自身で採取することも可能です。
ブドウ虫の採取方法を、簡単にご説明します。
川沿いの藪や山道付近のエビヅルなどのツル部分にあるコブを発見したら、コブから前後10cmほどツルを残して切り落とします。
コブの中を開きピンセットなどを使い、慎重に幼虫を取り出します。
採取した幼虫は、保存容器の中にダンボールと一緒に入れて置くと保存しやすいです。
ブドウ虫の値段・相場
天然のブドウ虫だと、1匹あたりの値段が100円〜200円それ以上する場合もあります。
対して、養殖のブドウ虫では30匹あたり500円〜600円が相場のため、天然ブドウ虫と比べて割安になります。
天然物は現地調達ができれば懐に優しいですが、いざ買うとなると手が出しにくい価格です。
なお、大きさが大きいものはやや値段が高くなる傾向があります。
ブドウ虫の代わりになる釣り餌は?
上記でお伝えした通り、天然のブドウ虫は手に入れるのが難しく高価で中々手が出しにくいかと思います。
さらに、見た目が苦手な方や針に付ける際の作業が少々グロテスクに感じる方など一部の人々のあいだでは、受け入れにくいようです。
そこで、ブドウ虫の代わりになる釣り餌・擬似餌を下記でご紹介します。
ハチノスツヅリガ
現在市場で売られている養殖ブドウ虫の大半が、ハチノスツヅリガの幼虫です。
ハチノスツヅリガの幼虫が多く扱われる理由として、ブドウスカシバの幼虫に比べ養殖のしやすいということです。
実験などにも多く使われ、幼虫の皮は程よい硬さで、針を通しやすく使い易い餌です。
以前は、天然ブドウ虫に比べ少々小ぶりな点が気がかりでしたが、最近では養殖ハチノスツヅリガの改良が進みサイズもブドウ虫と変わらない幼虫が生み出されています。
赤や緑色の色鮮やかに染色された幼虫や、幼虫から容姿が変わらず成長する個体など、天然のブドウ虫にも劣らない高品質なものが出回るようになりました。
低価格のものが多いので、天然ブドウ虫を手に入れられずに悩んでいる方々にも手を出しやすい生き餌です。
疑似餌(ルアー・ワーム)を使う
擬似餌の中には、ブドウ虫に見た目も本物そっくりなものが多く販売されています。
擬似餌と合わせて、ブドウ虫の体液と似た成分で作られた撒き餌などを併用すると集魚効果が高くなり良い釣果が見込めます。
生きたブドウ虫を扱うのが苦手な方や気持ち悪いと感じる方には、ブドウ虫を模したワームがおすすめです。
また、ブドウ虫のストックが切れた緊急時などにもワームは役に立ちます。
ブドウ虫が購入できる場所
自分で採取するのが大変なブドウ虫ですが、最近は通販や釣具屋でも購入することができます。
店舗でお買い求めの際には一度連絡をして在庫の有無を確認した上で、来店することをおすすめします。
通販
Amazon、楽天、Yahooなどの通販サイトで購入出来ます。
釣具屋
つり具の上州屋などの大型店釣具店で購入できます。
個人店の釣具屋でも取り扱いがあるかもしれませんので、店舗に問い合わせてみてください。
ブドウ虫の正しい保管方法
ブドウ虫の保管方法として正しい方法は、新聞紙などで包み冷蔵庫で保存するのがおすすめです。
冷やしすぎるのも良く無いので、野菜室等で保管できれば更に良いです。
欲を言えば、釣り餌用にミニ冷蔵庫などが用意できればご家族の目を気にすることなく保管できます。
冷蔵保存が難しい場合は、極力日の当たらない涼しいところで保存してください。
他の餌に比べて簡単に保管できる
生き餌の保存期間についてご説明します。
サシが約5日、クリムシが1週間、ミミズが2週間程度持ちます。
ブドウ虫はなんと、約3週間以上生きたまま保存ができるという生き餌の中でも長持ちのする餌なんです。
手入れもほとんど必要がないため保管が簡単にできます。
保管温度と、冷蔵庫にしまったまま忘れることだけは気をつけましょう。
成虫化させないように注意
ブドウ虫は常温で保管してしまうとサナギになり、やがて成虫の蛾になります。
サナギまで成長が進むと釣り餌としては使えません。
くれぐれも、保管の際は成長させないよう気をつけてください。
成体になると蜂の姿そっくりな容姿になり、一種の擬態を行います。
外敵から攻撃を受けると蜂のように、実際は針が無いのですがお尻を突き出して針で刺す動作をします。
容姿もさる事ながら、動きまでも蜂そっくりに真似ています。
もし、屋内で常温のまま放置して置くと、幼虫が成長し成虫が部屋中を飛び回るなどの大事件になりかねません。
冷凍保存しても良いの?
冷凍保存も可能です。
しかし、生きたブドウ虫に比べて食いつきが悪くなるので釣果が下がります。
ブドウ虫が弱る前に使い切るのが一番良いですが、なるべく生かした状態で冷蔵保存することをおすすめします。
ブドウ虫の付け方
ブドウ虫は柔らかいので優しく手に持ち、お尻の方から針を通していきます。
頭の手前で針先を出すと、ブドウ虫が弱りにくく餌持ちが良くなります。
ブドウ虫に関するまとめ
いかがでしたでしょうか?
今回、釣りラボでは、「【渓流釣りの万能餌】ブドウ虫の生態・保管方法・付け方・値段相場を徹底解説!」というテーマに沿って、
といったことをご紹介してきました。
他にも、釣りラボでは、釣りに関連する様々な記事をご紹介しています。
もし、釣りに関してまだ知りたいことがあれば、サイト内検索をご利用いただくか、ぜひ関連する他の記事をご覧ください。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。
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