シャコとはエビに似た海の生き物ですが、実はそんなシャコから繰り出されるパンチは史上最強と言っても過言ではありません。今回釣りラボでは、そんなシャコのパンチについて、凄まじい威力や速度、危険性などを詳しく解説していきます。
シャコはどんな生き物?
シャコはシャコ目シャコ科に属しており、カニやエビと同じ甲殻類の仲間です。
ロシア沿岸から台湾にかけて広く分布しており、湾などの砂・泥の堆積した海底の巣穴に生息しています。
シャコは大きな捕脚を使用し、その強力なパンチで貝類やカニなどの甲殻類の殻を割って捕食したり、天敵から身を守ったりします。
主に日本や中国では、シャコは食用として捕獲されます。
日本では、新鮮なうちに茹でて、握り寿司として食べられることが多いです。
なぜシャコはパンチをするの?
シャコは肉食で、イソメ、ゴカイなどの虫類、魚類、貝類、カニなどの甲殻類などを食べます。
特に貝類や甲殻類を食べるときには、そのかたい殻を捕脚によるパンチで叩き割ります。
また、シャコはその捕脚を利用して天敵から身を守ったり、周囲を威嚇します。
釣り上げたり、水揚げする時に触ると、シャコのパンチで怪我をすることがあります。
シャコパンチの威力はどれくらい?
シャコパンチは、硬い貝やカニの殻を破壊するほどの威力があります。
よって水中であっても人の手などにあたると打撲や内出血などの怪我は避けられないでしょう。
また、シャコを水槽で飼育している場合、そのパンチ力でガラスを割ってしまうこともあります。
シャコを飼育する場合、ある程度厚みのある水槽で飼育した方がよいでしょう。
実際にシャコがパンチしている様子は、以下の動画を一度ご覧ください。
シャコパンチが強いのはなぜ?
強い威力を誇るシャコパンチですが、シャコ自身は傷つかないような構造になっています。
シャコの捕脚は、タンパク質や多糖類から構成される柔らかい有機物とリン酸カルシウムから構成される硬い無機物が結合したナノ粒子により、まるでボクサーのグローブのように覆われていることが分かっています。
こういった構造により、シャコの捕脚はその強度を保ちつつ、強い衝撃を変形により分散させて衝撃吸収性を得ています。
また、シャコのパンチはばねが伸び縮みするような仕組みとなっており、弓矢のようにその蓄えた力を一気に放出することでスピードと威力を発生させています。
シャコパンチの速度
シャコがその捕脚で獲物を捕食する際、そのパンチはかなりのスピードで繰り出しています。
そのスピードは、水中においても時速80キロ以上の速度となっています。
プロボクサーのパンチのスピードは30キロ以上の速度ですので、かなり速いと言えます。
シャコパンチはどれくらい痛い?
貝やカニの殻を壊すほどのシャコパンチですが、人に当たった時にはかなりのダメージを与えます。
ダイバーが触れようとした際、その指にシャコパンチが当たり、骨折させたという話があります。
水中で見かけても安易に触れようとしない方が良いでしょう。
シャコパンチで海が光る?
シャコがシャコパンチする際に、その強さゆえに瞬間的に光が発生することがあります。
シャコパンチがその強力な威力で衝撃波を発生させる時、発光する現象をソノルミネッセンスと呼びます。
ソノルミネッセンスは未知の部分が多い現象ですが、シャコパンチの威力で真空の気泡であるキャビテーションが発生し、その泡がソノルミネッセンスを引き起こすことで光っているようです。
シャコパンチの回避方法
シャコパンチはそのスピードがあまりにも速いため、繰り出された後に避けることは不可能です。
シャコパンチを回避する方法としては、シャコに近づかないこと、シャコを見かけても不用意に手を出さないことです。
シャコパンチは地上ではどうなる?
水中では無類の強さを誇るシャコパンチですが、空気中ではその威力はかなり小さくなります。
その理由として、シャコパンチのその強すぎる威力のため、シャコが余分なエネルギーで自分自身を傷つけてしまわないようにパンチ力を抑えていると考えられています。
シャコパンチのまとめ
いかがでしたでしょうか?
今回、釣りラボでは、「最強シャコパンチの威力・速度とは?パンチの仕組みなども詳しく解説」というテーマに沿って、
といったことをご紹介してきました。
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最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。