今回、釣りラボでは、シャコの特徴、生態、呼び名、エビのと違い、生息地、値段相場を徹底解説した上で、シャコパンチの威力や速度、シャコの味、おすすめのレシピ、人気のお店、釣り方、さばき方、剥き方などをご紹介します。ぜひご覧ください。
シャコとは?その特徴・生態をご紹介
シャコは、シャコ目シャコ科シャコ属に分類される甲殻類で、ロシア沿海州から台湾沿岸までの広い範囲に分布、日本では、北海道石狩湾以南の全国の水深50m未満の泥地に分布しています。
エビに似た体を持ちますが、分類上はエビではなく、口脚目(シャコ目)に分類され、シャコ類として独立しています。
体長は12~20cm前後に成長します。
シャコの特徴
シャコは4億年ほど前に発生し、独自の進化を遂げたグループです。
大変大きな複眼を持ち、視力は良いとされています。
円偏光(磁場の振動が伝播に伴って円運動を描く現象)が認識できるという研究結果があります。
この円偏光が認知できる生物は、シャコの他にはいないといわれています。
全身を非常に硬い殻に覆われており、カマキリの鎌状の大きな捕脚と呼ばれる大きな脚があり、これに挟まれたり、打撃を受けたりすると大変危険です。
これは俗に「シャコパンチ」などと呼ばれています。
貝殻を割ったり、カニの甲羅を切断したりする強力な力があります。
凶暴でやや気持ち悪い見た目をしていますが、エビよりも淡白で上品な味がするため、古くから江戸前などでは寿司タネとして食べられているほか、塩茹でして庶民のおやつとして親しまれていました。
シャコの食性
シャコは、内湾の砂泥底にU字型の巣穴を掘り、イソメや小エビ、小魚等を捕まえて食べる肉食性の生物です。
死肉、腐肉も好んで食べます。
シャコの産卵期
シャコの産卵期は晩春~夏にかけてで、この時期は穏やかな内湾でたくさん獲れ、最も味が良い時期と言われています。
この時期は、ちょい投げ仕掛けにも盛んに掛かってきます。
シャコの呼び方
シャコは、古くから全国で食べられていたため、地方名がたくさん存在します。
漢字名
シャコは漢字名では「蝦蛄」と書きます。
別称・別名
シャコは、ガザエビ、ガサエビ、シャク、シャクエビ、ゼニヨミ、アキジャコ、シャッパなどの地方名があります。
英語・外国名
シャコは英語名では Mantis Shrimp といいます。
日本語では「カマキリエビ」です。
学名
シャコの学名は Oratosquillia Oratoria といいます。
エビとの違い
エビ類には、大小の差はあるものの、ハサミがありますが、シャコ類にはハサミでなく、代わりに捕脚と呼ばれる大きなカマ状の棘のある腕があります。
また、シャコは非常に硬い殻に覆われており、生の状態では手で殻を剥くことはできません。
茹でたものでも手で殻を剥くのは難しく、ハサミで殻の左右を縦にカットしてから剥きます。
シャコの種類
日本近海に分布しているシャコ類はシャコを含め5種類います。
シャコ、ヨツトゲシャコ、セスジシャコ、セスジシャコ、ミカドシャコがいます。
食用として認知されているものは、シャコとミカドシャコのみです。
シャコの生息地
シャコは砂泥底の浅い場所であれば比較的どこにでもいます。
汽水域にもたくさんいます。
魚の切り身などを網カゴに入れて沈めておけば、たくさんのシャコが簡単に獲れます。
シャコの値段・相場価格
シャコは通年、比較的高値で取引されています。
ほとんどが寿司店向けで出荷されます。
殻つきのもので、2020年の平均卸売価格は2,600円/kgです。
殻を剥いた剥きシャコは8,000円/kg程度と、大変高価です(東京・豊洲市場)。
シャコパンチとは?その威力・速度はどれくらい?
シャコは捕脚と呼ばれる鎌状の大きな腕を持っています。
普段は折りたたんでいますが、捕食時や敵を威嚇する際は強烈なパンチを繰り出します。
飼育している水槽を壊してしまったり、不用意に指を近づけると骨折するほどの力があります。
この動画では、二枚貝の殻を破壊し、中身を捕食する、シャコのパンチの様子が収められています。
シャコを使った料理・食べ方
シャコの食べ方は、一般的には塩茹でですが、それ以外でも非常に美味しく食べることができます。
寿司タネの他、塩茹でしてお酒のおつまみに、塩焼や唐揚げ、天ぷら、味噌汁や煮付けにしても美味しいです。
どんな味がするの?
エビに似たプリプリした食感ですが、味はエビと比べると淡白です。
熱を加えると非常に甘みが出ます。
茹でて殻を剥いたものは、握り寿司のネタとして、酢飯と相性の良い、さっぱりした味わいです。
産卵期の子持ちのシャコの、「かつぶし」と呼ばれるシャコの卵巣は珍味として非常に高値で取引されています。
栄養素・カロリー
茹でたシャコは、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンB12などの他、銅、カリウム、マンガンなどのミネラルを含みます。
可食部100gのエネルギー量は約98kcalです。
旬な時期・季節
シャコの旬は夏です。
産卵期の卵巣を抱えた個体が最も味が良いとされています。
塩茹でにして殻を剥いたものは、プリプリの食感で甘みがあり、非常に美味です。
青森県の弘前市をはじめとした津軽地方では、5月頃、桜の花見の際のおつまみとして、茹でたシャコをみんなで食べる習慣があります。
おすすめ人気のレシピ・調理方法
ここからは、シャコを使ったおすすめのレシピを紹介します。
刺身
シャコは脱皮の時に、自分の古い殻を溶かす酵素を分泌し、自らの殻を溶かして脱皮しますが、死んでしばらくたつと、その酵素で自らの身まで溶かしてしまいます。
そのため、シャコの刺身は鮮度が命で、めったに食べられません。
鮮度の良いシャコの刺身は甘く、柔らかい食感です。
お寿司
軽く茹でたシャコの殻を剥き、握り寿司にしたものは、業界では「ガレージ」と呼ばれ、親しまれています。
エビよりも柔らかく淡白な味は酢飯とよく合います。
茹で方(ゆで方)
塩を加えて沸騰させたお湯に生きたまま入れて茹でます。
死んでから時間が経ってしまったものは、身が酵素の作用で溶けてスカスカになってしまいます。
シャコを楽しめる人気のお店・レストラン
創業40年のいわし料理店・日本橋 かぶきでは、夏の時期は新鮮なシャコ料理が楽しめます。
シャコの剥き方・捌き方
令和の若手寿司職人のホープ、間借り職人の銀座渡利さんが、シャコのむき方、さばき方を分かりやすく解説してくれています。
非常に参考になります。
シャコにおすすめの釣り方・仕掛け・タックル
「シャコ釣り」という釣りは特に存在はせず、ハゼ釣りやキス釣りなどの外道で掛かるケースがほとんどです。
敢えてシャコを狙うとすれば、ハゼやキスのちょい投げの2本針が良いでしょう。
シャコ釣りにおすすめの釣竿・ロッド
シャコ釣りにおすすめの釣竿は、ちょい投げロッドで十分です。
シャコ釣りにおすすめのリール
シャコ釣りにおすすめのリールも、シャコだけを狙うのならば安価なスピニングリールで十分ですが、ハゼやキスなどのちょい投げが出来るリールを使いましょう。
【アブガルシア】カーディナル II SX 2000S
替えスプールがついた驚きの高コスパリールです。
ちょい投げには充分の機能と耐久性を持っています。
シャコ釣りにおすすめのルアー・ワーム
シャコは強烈な匂いがするものに興味を示します。
匂い加工したワームがおすすめです。
【マルキュー】パワーイソメ 極太 桜イソメ(夜光)
数cm程度に切って使えば長く使えるコスパの良い人工イソメです。
様々な魚が釣れる実力は折り紙付き、シャコにも絶大な効果があります。
シャコ釣りにおすすめの釣り餌
シャコは肉食性で、死肉・腐肉も好みます。
シャコ釣りするなら、魚の切り身がおすすめです。
甲殻類最強のシャコについてまとめ
いかがでしたでしょうか?
今回、釣りラボでは、「甲殻類最強のシャコとは?食べ方・エビとの違い・シャコパンチの威力を徹底解説!」というテーマに沿って、
といったことをご紹介してきました。
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最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。