イナッコとはボラの幼魚です。食べることも可能ですが、イナッコはシーバスの主食のため、イナッコの行動パターンを抑えることでシーバスの釣果UPが狙えます。今回、釣りラボでは、イナッコパターンの掴み方を紹介していきます。
イナッコとは?
イナッコとは、ボラの幼魚で、サイズ5~10cm程度の二歳魚のことを言います。
イナッコの名前の由来となる「イナ」には諸説あるようですが、よく分かっていません。
神前に供えることができない魚という意味で、「否(イナ)」、「否魚(イナ)」が語源ではないかと言われています。
ボラは全世界の暖海域に生息し、日本では北海道以南の沿岸、汽水域に広く分布しています。
河口や内湾の汽水域に生息し、幼魚のうちは大きな群れを作って時に河川を淡水域まで遡上する習性があります。
毎年1月下旬~4月下旬ころにかけて、大量のボラが都市河川を遡上する光景が見られます。
産卵は河川ではなく外洋で行われるようですが、詳しい生態はわかっていません。
雑食性で、プランクトンや着生藻類等を主に食べています。
ボラの幼魚の呼び名
ボラは、サイズによって名前が変わる出世魚です。
となります。
シーバス釣りに便利
イナッコは内湾の穏やかな水域やサーフの波打際、河口部や河川淡水域にも大きな群れで入ります。
1年のうち半年くらいは、このエリアに生息するシーバスのメインベイトになっています。
この時のシーバスの摂餌行動は「イナッコパターン」と呼び、ベイトとしているイナッコのサイズやカラーに合わせてルアーを選択すると釣れる確率が高くなります。
また、イナッコを活き餌として、泳がせ釣りに使うと、生命力が強いため長持ちします。
シーバス以外にも、アナゴやヒラメ、マゴチ、青物など、様々な魚が釣れます。
イナッコパターンの抑え方
イナッコパターンとは、イナッコが大量に群れていて、シーバスのメインベイトになっている時のシーバス釣りの方法なのですが、一般的にイナッコパターンの時は、ベイトが大量に群れているため、シーバスがルアーに気づきにくいと言われています。
そこで、シーバスにルアーの存在を気づかせるために様々なテクニックが必要になります。
イナッコの行動パターンをつかむ
イナッコの行動パターンとして、レンジが群れごとに異なる場合があります。
同じ場所でも、表層に群れているもの、中層に群れているもの、底層に群れているものがいます。
イナッコは雑食性であり、推定に堆積したデトリタスや藻類を食んでいるときは底層を、水中を漂うプランクトンを捕食しているときは中層から表層に群れています。
シーバスなどに追われている時は、表層を跳ねるなどしながらボイルしています。
群れの種類を見極める
イナッコパターンでの攻略法を決める前に、まずは水面をよく観察し、イナッコがどういう状態で群れているかを見極めます。
イナッコが大きな球状の塊になっていたり、水面を跳ねまわったりしているときは、シーバスに追い回されている証拠です。
底部や中層に溜まっているときは、天敵がいないため安心して摂餌行動をしているときである事が多いです。
このように、群れが現在どういう状態であるのかを見極め、それにマッチした攻略をすることがシーバスゲットへの第一歩です。
一つのポイントにこだわらない
イナッコパターンの時は、大量のイナッコの群れはあちこちに存在しています。
ひとつのポイントにこだわることなく、目と足をフルに使ってくまなくアプローチしましょう。
夏と秋が狙い目
イナッコパターンの時期は夏と秋です。
早いところでは5月上旬頃から、7月~8月末頃まで、イナッコがシーバスのメインベイトになります。
イナッコパターンの初期はバチパターンやハゼパターンとも重なることがありますので、そちらのパターンも想定し、準備しておくことをおすすめします。
また冬季はコノシロパターンがメインの狙い方となり、イナッコパターンよりも大きなルアーを使います。
イナッコに合わせたシーバス釣りのコツ
イナッコパターンでのルアーの動かし方には、リトリーブとドリフトがあります。
リトリーブはベイトの動くスピードに合わせてルアーを同化させます。
ドリフトは、キャストしたルアーを流れ乗せながらラインスラック取る程度にリールを巻きながらルアーを操作します。
ボイル攻略の際は、群れの中に直撃するようなキャストは避けましょう。
イナッコの群れを散らせてしまう原因になります。
イナッコの大きさにルアーを合わせる
「マッチザベイト」という言葉があります。
これは、ルアーやワームとベイトを合わせるという意味です。
サイズを合わせる、カラーを合わせる、シルエットを合わせる、レンジを合わせる、アクションを合わせる・・・といった、今、捕食されているベイトとルアーを出来る限り合わせるという考え方がマッチザベイトの考え方です。
【ジャッカル】ミノー ライザーベイト 008 80mm 21.7g イナ
イナッコパターンに定番の8cmのシンキングペンシルです。
ボディ左右に上下各2箇所の反射パーツを装着し、フラッシングアピールの高い小型ルアーです。
ルアーをイナッコのように泳がせる
ルアーをイナッコのようにうまく泳がせるには、リトリーブは通常の巻き上げですが、マヅメ時や夜釣りではスピードは遅めに、日中はスピードを速めに巻くのが基本です。
特にデイゲームで、少し弱ったイナッコを演出する場合は、やや泳層をベイトの群れよりも下げ、左右にロールさせるようなアクションをするルアーを通すとシーバスに捕捉されやすくなります。
イナッコの釣り方
イナッコを釣り上げておいて、泳がせ釣りでシーバスを狙う方法もあります。
イナッコはウキの先にカラバリをつけて群れの中に落とすだけで簡単に釣れます。
イナッコ釣りにおすすめのタックル
ここでは、イナッコ釣りにおすすめのタックルを紹介します。
イナッコ釣りにおすすめのエサ・仕掛け
次に、イナッコ釣りにおすすめのエサ・仕掛けを紹介します。
なお、具体的な釣り方は、以下の動画も参考にしてください。
【がまかつ】うきまろ ウキウキちょい投げサビキ 4-0.8
これひとつあればすぐにサビキ釣りが可能です。
イナッコの場合、針のサイズは3号程度がベストです。
【マルフジ】P-055 ケイムラトリック FT 3号
ティンセルとシラスファイバーのフラッシング効果で、カラバリでも充分にイナッコが数釣り出来る仕掛けです。
アミコマセを使えば効果は倍増します。
イナッコの食べ方
イナッコはサイズが小さいため、また、泥臭い個体が多いため、下処理をきちんとしないとおいしく食べられないかもしれませんが、然るべき処理をしたものは美味しく料理することができます。
ボラサイズにまで成長したもので、特に冬の外洋で漁獲されたものは、臭みもなく、刺身が絶品です。
美味しく食べるには工夫が必要
イナッコを美味しく食べるためには、塩で全体をよく洗ったあと、なるべく早い段階で内臓を取り出し、臭いの原因となる黒い腹膜を完全に洗い流しましょう。
その後、キッチンペーパーで完全に水分をとっておきます。
昆布や酢で〆ても美味しい
下処理が済んだイナッコは、昆布で挟んで昆布締めにしたり、甘酢で軽く締めて、ママカリのようすると美味しくいただけます。
イナッコのまとめ
いかがでしたでしょうか?
今回、釣りラボでは、「イナッコパターンを抑えてシーバスの釣果UP!おすすめの釣り方・時期を紹介!」というテーマに沿って、
といったことをご紹介してきました。
他にも、釣りラボでは、釣りに関連する様々な記事をご紹介しています。
もし、釣りに関してまだ知りたいことがあれば、サイト内検索をご利用いただくか、ぜひ関連する他の記事をご覧ください。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。