【毒針のある魚】今回、釣りラボでは、アカエイの特徴、生態、呼び名、生息地、値段相場を徹底解説した上で、アカエイの毒針への対処方法・対策、味、おすすめのレシピ、人気のお店、釣り方、さばき方などをご紹介します。
アカエイとは?その特徴・生態をご紹介
アカエイは尾を含めた体長が最大で2mほどの軟骨魚類です。
平べったい体をしていて、普段は砂に潜り背面にある目と噴水口、尾のみを砂の上に出しています。
アカエイの体の背面は赤から灰色がかった褐色で、保護色となって天敵から身を隠す効果があります。
尻尾には毒針がついていますが、獲物を取るためのものではなく外敵から身を守るためのものです。
性格はおとなしく、刺激を与えなければ刺してくることはありません。
腹面は白く、人の顔のようにも見えますが目のように見える部分は鼻で、左右のエラと尻尾が黄色いのが特徴です。
アカエイの天敵はサメで毒が効かず、捕食されてしまいます。
アカエイは卵胎生です。
春から夏ごろが繁殖期で、メスが体内で孵化した10cmほどの稚魚を産みます。
1度に産まれる数は5~10匹ほどです。
稚魚の見た目は成魚とほとんど変わりません。
アカエイの呼び方
ここでは、アカエイの様々な呼び方をまとめました。
漢字名
アカエイは漢字で書くと、赤鱝や赤鱏と書きます。
エイのことを海鷂魚(かいようぎょ)とも書くので、赤海鷂魚と表記することもあります。
別称・別名
アカエイは地域によって色々な呼び方をされています。
アカマンタ、エブタ、アカエ、ホンエイなどがあります。
英語・外国名
アカエイは英語でStingrayと呼ばれます。
stingには刺すという意味があります。
学名
アカエイの学名はHemitrygon akajeiといいます。
akajeiは日本語のアカエイが由来となっています。
アカエイの生息地
アカエイは東アジアの沿岸部に生息しています。
日本国内では、北海道の南部より南の沿岸付近で見ることができます。
アカエイを飼育する水族館は多く、
などがあります。
アカエイの値段・相場価格
アカエイは非常に安価で取引されており、水揚げされても市場に出回ることはほとんどありません。
市場で一匹200円から500円程度で販売されています。
地魚を販売するスーパーの鮮魚売り場で1パック200円程で売られていることもあります。
アカエイの毒針への対策・対処方法
アカエイの毒は非常に危険です。
刺されると数週間から数か月間痛みが続いたり、アレルギー体質であればアナフィラキシーショックを起こし死に至ることもあります。
ここではアカエイに刺されないための対策や、万が一刺されてしまった時の対処方法をまとめています。
毒の成分は?
アカエイの毒の成分は、5-ヌクレオチダーゼやホスホジエステラーゼという酵素です。
患部の細胞を壊して激痛を与えます。
タンパク質なので熱に弱いという特徴があり、患部を45℃ほどの湯につけておくと痛みが和らぎます。
毒針に刺されないための対策
アカエイはおとなしいので自分から攻撃してくることはありません。
刺されるのは、浅瀬で誤って踏んだり、釣り上げたときにアカエイが暴れた時です。
水中を歩く時には、砂を巻き上げるようにすり足で歩きます。
バシャバシャと音を立てるのもよいでしょう。
こちらの存在に気付けばエイの方から逃げていきます。
釣り上げたときはムチのようにしなる尾に刺されないように、真後ろから近付くようにします。
尾の先を踏んで尾が動かないようにしてから、刃物やキッチンバサミで毒針ごと尾を切り落とすかペンチで折ります。
切り落とした後の毒針にも毒が残っているので、放置は厳禁です。
アカエイがいる釣り場に行くことが多いなら、エイガードを装備して対策するのもおすすめです。
もし刺されたらどう対処するべき?
アカエイに刺されてしまったら、毒を絞り出しできる限り体外に出します。
その後患部を水や湯で洗い流し、急いで病院へ行って処置を受けてください。
アカエイの毒は熱に弱いので、患部を温めると痛みが和らぎます。
バケツなどに45℃くらいの湯を入れて、患部を浸します。
湯が手に入らなければ、自販機の温かい飲料やホッカイロも有効です。
アカエイを使った料理・食べ方
ここでは、アカエイを使った料理や食べ方をご紹介します。
どんな味がするの?
アカエイはエイの中で一番美味しいと言われています。
食用にするのはヒレと肝で、その味は繊維質で脂肪が少なくあっさりとしています。
ヒレにはゼラチン質が多く、煮こごりにして食べられることもあります。
獲ってから時間がたつとアンモニア臭がしてくるので、臭みを消す効果のあるショウガや酒、酢味噌と相性がよいです。
栄養素・カロリー
アカエイの身のカロリーは100gあたり84kcalです。
100gに含まれる三大栄養素は、タンパク質19.1g、脂質0.3g、糖質0.1gです。
ビタミンB12とビタミンDが多く含まれています。
旬な時期・季節
アカエイの旬は夏から秋にかけてです。
おすすめ人気のレシピ・調理方法
ここではアカエイを使った人気のレシピや調理方法をご紹介します。
刺身
釣ってきた魚を生で食べる場合には寄生虫に気を付けてください。
アニサキスなど人の体内に入ると食中毒の原因となる寄生虫が付着している可能性があります。
よく洗って目視で確認する、内臓は生で食べない、といった対策がありますが、確実なのは加熱や冷凍して寄生虫を死滅させることです。
刺身として食べたい場合には、-20℃で24時間以上冷凍する必要があります。
こちらのレシピではアカエイの捌き方と刺身にする方法が紹介されています。
肝の煮付け
アカエイはヒレだけではなく、肝もよく食べられています。
こちらのレシピはアカエイの切り身と肝を一緒に煮る煮つけの作り方です。
唐揚げ
アカエイのヒレは軟骨ごと唐揚げにすると、コリコリとした食感を楽しむことができます。
こちらはアカエイのヒレを焼き肉のタレに漬け込んで作る、簡単にできる唐揚げのレシピです。
アカエイを楽しめる人気のお店・レストラン
東京都内でアカエイが食べられる居酒屋です。
アカエイにおすすめの釣り方・仕掛け・タックル
アカエイは海底に潜んでいるので、針にエサを付けた仕掛けを遠くに投げて置き竿でターゲットが食いつくのを待つ、投げ釣りが適しています。
アジなどの小魚を使用した泳がせ釣りや、魚やイカの切り身をエサにしたぶっこみ釣りもおすすめです。
いずれの方法でも、重量のあるアカエイを海底から引きずり出す駆け引きと、アカエイの持つ引きの強さを楽しむことができます。
釣り上げたときにアカエイが暴れて、毒針に刺されることがあります。
アカエイの尾はムチのようにしなるので不用意に近付かないなど、十分に注意してください。
アカエイ釣りにおすすめの釣竿・ロッド
アカエイ釣りには、硬めのシーバスロッドや、磯竿が適しています。
【ダイワ】磯竿 スピニング リーガル 5-53
持ち運びに便利な6本継ぎタイプの磯竿です。
本格的に海釣りをしたい中級者からベテラン釣り師まで満足させる汎用性の高さが魅力です。
アカエイ釣りにおすすめのリール
ロッド同様、アカエイの引きの強さに負けないリールが適しています。
アカエイ釣りにおすすめのルアー・ワーム
アカエイ釣りにはエサを使うことが多いですが、シーバス釣りで外道として釣り上げられることも多いので、シーバス用のルアーを流用することができます。
アカエイ釣りにおすすめの釣り餌
アカエイ釣りには、スーパーや鮮魚店で入手できるサバやイカなどを、短冊状にカットして塩漬けにしたものがおすすめです。
アカエイの締め方・捌き方
ここでは釣ったアカエイを美味しく食べるための、締め方と捌き方をご紹介します。
アカエイの締め方
アカエイは釣ってから時間がたつとアンモニア臭がするため、新鮮なうちに血抜きをして締めなければなりません。
こちらの動画の4:45から6:00あたりで釣り上げたエイの締め方が見られるので参考にしてください。
アカエイの捌き方(さばき方)・切り方
アカエイの捌き方の手順は、
です。
こちらの動画で分かりやすく実演されているので詳しく知りたい方は見てみてください。
アカエイの基本情報まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回、釣りラボでは、「アカエイの毒針に注意!対処法・生態・レシピ・釣り方・さばき方を解説!」というテーマに沿って、
といったことをご紹介してきました。
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最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。