神経締めとは?魚を劇的に美味しくするやり方をご紹介!効果やおすすめの道具を解説

神経締めとは、魚の締め方の一種で、釣れた魚を美味しくする方法として人気があります。今回、釣りラボでは、神経締めについて、その効果、やり方、必要な道具、自作の方法についてご紹介。ぜひご覧ください。

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神経締めとは?効果はどれくらいある?

神経締め

出典:写真AC

神経締めとは、魚を釣り上げた際に、鮮度や旨味を保つために魚を人為的に殺してしまう魚の締め方のことです。
脳天を破壊し、締めた後に行います

神経を締めずに脳天だけ締めても良いのですが、それだと体に神経が通ったままなので身は動きます。
身が動けばエネルギーは引き続き消費されてしまうので、旨味成分がどんどん減っていってしまいます。

そのため鮮度や旨味を最大限に楽しみたい方は、神経締めまで行う必要があるのです。

神経締めの効果・意味

神経締めをやる効果・意味としては、旨味成分の元と言われる「ATPの減少を防ぐことができる」こと、そして「死後硬直が起こるまでの時間を伸ばすことができること」が挙げられます。

ATPの減少を防げる

ATPとは、イノシン酸という旨味成分の元となる化合物です。
神経締めを行うと、このATPの減少を防ぐ事ができ、魚が本来の旨味を損なわずに済みます

神経締めを行うことで、なぜATPの減少を防げるのでしょうか?
それは、ATP自体がエネルギーの元であり、神経を締め身が動かないようにすれば消費が減るためです。

死後硬直を遅らせることができる

神経締めを行えば、死後硬直を遅らせることもできます。
ATPが足りなくなる事によって、筋肉が硬まってしまうことを死後硬直といいます。

神経締めをするとATPの減少を防ぐ事ができるので、通常の血抜きだけをした魚よりも倍以上、死後硬直するまでの時間が長くなります。

死後硬直は鮮度が落ちの第一段階であり、これを防ぐことで鮮度をより長い時間保つことができます。

実際にどれくらい魚が美味しくなるの?

神経締めをすることによってどのような魚も美味しくはなりますが、魚の種類によってその幅は大きく異なります。

もともと活動性が低くエネルギーを消費しない、ヒラメ、フグなどの白身魚、またクエ、アイナメ、メバル、キジハタといった根魚は神経締めの恩恵をあまり受けることができません。
(ただし、白身魚の中でもタイは割と活動性が高いため、神経締めをされることが多いです。)

逆に、ヒラマサや、カンパチ・ブリ・マグロ・アジなどの青物のように、活動性が高くエネルギーを多く消費する魚などを神経締めすると、絶大な効果を得ることができます。

神経締めに対する賛否両論

神経締めや活け締めといった、魚を締める行為は、人為的に魚を殺すことになるので、残酷であるという意見もあります

実際、Twitterにて、2017年5月20日に「イカの活け締め」について呟かれた以下のツイートに対して、一部の人からは「動物虐待である」「かわいそう」「残酷だ」という声が集まりました。

ただ、これはあくまで魚を美味しく食べるために、必要な行為であり、これを受け入れられないなら魚を食べるな、という意見も出ました。

この議論は、一部の人が魚を締めるという行為そのものを知らないことに起因したものであるようです。

また、海外でも、このように魚を締めるという日本の文化はそれほどメジャーではなく、同様の議論が生まれることがあります。

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神経締めのやり方【動画付き】

出典:写真AC

それでは、実際に神経締めのやり方をこれから説明していきます。

まず、神経締めをやる前に、用意しておくべきものがあります。

1つは、脳天を破壊するためのピックです。
もう1つは、脊髄の神経にダメージを与えるためのワイヤーです。

神経締めを行う際には必ずこのを用意してから行ってください。

神経締めの手順

大まかに神経時目の手順は4つあります。

  1. 脳を破壊する。
  2. 脊髄にワイヤーを通す。
  3. 血抜きを行う。
  4. 保冷する。

では各手順を細かく説明していきます。

脳を破壊する

まずはじめに、脳天をピックで破壊し、脳死させます
この脳天を破壊するという行為が一般的に言われる、魚を締めるという行為になります。

脳天を破壊せずに魚を悶絶死させてしまうと疲労物質か魚体にたまり、体温も上がってしまうので、鮮度が一気に落ちてしまいます。

脊髄にワイヤーを刺す

次に脳天を破壊して穴からワイヤーを尾びれ方向に入れていき、背骨の中の神経にダメージを与え魚体が動かないようにします。

この脊髄にワイヤーを入れるのが、神経締めの特徴です。

また、脳天を締めた穴からワイヤーが入らない場合は、頭を落とす位置で背骨を断ってみましょう。
すると、神経の穴が見つけやすくなるため、ワイヤーを通しやすくなります。

もちろん、太すぎないワイヤーを用意することが大事です。

血抜きをする

ワイヤーを通したら、次は血抜きの作業です。

血抜きは、以下の順番で行います。

  1. まず魚のエラを傷つけます。
    エラと背骨の接続部に魚の大動脈があるので、そこを傷つけると良いです。
  2. 次に、尻尾の手前の背骨を断ち切ってください。
    この時に背骨が切れていないと、綺麗に血が出てこないので注意してください。
  3. 最後に、水の中で魚を軽く振って血を抜いてください。

魚を締める際には、必ず血抜きは行ってください
血抜きをして魚を保存しておくと、臭みを抑えることができるほか、腐敗の進行を抑えることができます。

血抜きのやり方を動画で見たいという方は、こちらの動画をご覧ください。

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保冷・冷やす

最後に、必ず神経締めを行った魚を冷やしてください。

死んだ後、魚は体温が上がります。
体温が上がったままだと腐敗が進みやすくなりますので、冷やしてあげましょう。

ただし、氷を直接魚に当ててしまうと身が焼けてしまうので注意が必要です。
ベストなのは、海釣りであれば海水に氷を入れて持ち帰ることですが、無理な場合は魚を何かで包んであげてから氷を入れましょう。

これまでに紹介したやり方を動画で学びたい、あるいは実際にワイヤーをさす場所などを見たいという方は、こちらの動画をご覧ください。

神経締めに必要な道具

神経締めには、ワイヤーとピックが必要となります。
これらを釣り道具と一緒に釣り場へ持っていくと、鮮度を保ったまま持ち帰れるのでおすすめです。

おすすめの道具をご紹介するのでぜひ参考にしてください。

おすすめのワイヤー2選

ワイヤーは脊髄を通し、神経にダメージを与えるために使用します。
神経締めにおすすめのワイヤーをご紹介します。

ルミカ(Lumica)
【ルミカ】神経締めセット

コンパクトでサビに強いワイヤー

1つ目のおすすめワイヤーは、ルミカの神経締めセットになります。
こちらはステンレスなのでサビにも強く、形状記憶のできる加工がされているのでコンパクトにしまっておくことができます。

サイズが3種類あるので必要な長さのものを買えます。

こんな人におすすめ

  • 釣りや工作で、頻繁にワイヤーを使う方
  • サビに強く、長期的に使えるワイヤーを探している方
ナカジマ
【ナカジマ】魚神経締め具

手軽に使える神経締め具

2つ目のおすすめワイヤーは、ナカジマ神経締め具です。

こちらは非常に安価に手に入れることができるのでまず試してみたいという方におすすめです。
しかし、長さが比較的短いので大きい魚には向かないので注意が必要です。

こんな人におすすめ

  • 低予算で神経締めを試してみたい方
  • 小さい魚をターゲットにした釣りをする方

おすすめのピック2選

ピックは脳天を破壊するために使用します。
神経締めにおすすめのピックをご紹介します。

ダイワ(DAIWA)
【ダイワ】フィッシュピックライト

握りやすく安全なフィッシュピック

1つ目のおすすめピックは、ダイワのフィッシュピックライトになります。

こちらはピックにハンドルがついていて、握りやすく、力が込めやすくなっています
またピックのカバーもついているので安全に持ち運びが可能です。

こんな人におすすめ

  • 神経締めをよく行う方
  • 自分の釣った魚を食べる方
ダイワ(DAIWA)
【ダイワ】ナイフフィッシュピック85

折りたたみフィッシュピック

2つ目のおすすめピックは、ダイワのナイフフィッシュピック85になります。

こちらのフィッシュピックはその名の通り持ち手がナイフのような形状をしています。
また、ピックの部分が折りたたみ式になっていてるのでピックのキャップをなくしそうな方にはこちらがおすすめとなっています。

こんな人におすすめ

  • 魚の神経を締めて料理することが多い方
  • ピックのキャップをなくしやすい方

神経締めの道具を自作することはできる?

神経締めの道具は自作することも可能です。
非常に単純なものになっているので材料さえあれば簡単に作れます。

自作を考えている方は鋭いものを扱うことになるのでくれぐれも怪我には注意するようにしてください。

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神経締めに関してまとめ

出典:写真AC

いかがでしたでしょうか?

今回、釣りラボでは、「神経締めとは?魚を劇的に美味しくするやり方をご紹介!効果やおすすめの道具を解説」というテーマに沿って、

  • 神経締めとは?効果はどれくらいある?
  • 神経締めのやり方【動画付き】

といったことをご紹介してきました。

他にも、釣りラボでは、釣りに関連する様々な記事をご紹介しています。
もし、釣りに関してまだ知りたいことがあれば、サイト内検索をご利用いただくか、ぜひ関連する他の記事をご覧ください。

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

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監修者:釣りラボ編集部

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