【人気の高級魚をご紹介】今回、釣りラボでは、アカムツの特徴、生態、呼び名、生息地、値段相場を徹底解説した上で、アカムツのおすすめレシピや人気のお店、釣り方、さばき方などをご紹介します。
アカムツとは?その特徴・生態をご紹介
アカムツは、スズキ目スズキ亜目ホタルジャコ科に属する暖海性魚類です。
全長は約40cmで、体型は正面から見ると縦長の楕円形をしています。
体色は背中側が赤紅色、腹側が銀白色で、櫛鱗(しつりん)と呼ばれる縁にギザギザがある鱗をもっています。
目が大きく黒目の周りが赤いことと、口の奥が真っ黒であることが特徴です。
アカムツの呼び方
アカムツのさまざまな呼び方を紹介します。
漢字名
漢字名は「赤鯥」で、赤い色をしたムツの意味です。
「むつ」は、脂っこいことを意味する「むつっこい」、「むつい」という言葉が由来で、「脂っこい魚」という意味合いです。
別称・別名
別称・別名は数多くありますが、「ノドグロ」という呼び名が有名です。
口の中が黒いことに由来し、漢字では「喉黒」と書きます。
主に日本海側で用いられる呼称ですが、近年では料理名などに「のどぐろ」の名称が用いられることが多く、一般的な呼び名になっています。
他にも、「メキン」、「メブト」、「ギョウスン」、「キンギョウオ」、「ダンジュウロ」などの別称があります。
英語・外国名
英語・外国名は、「Rosy seabass」または「Blackthroat seaperch」です。
「Rosy seabass」は直訳すると「赤いスズキ」で、アカムツのことを指します。
「Blackthroat seaperch」は直訳すると「喉が黒いスズキ」で、ノドグロのことを指します。
学名
学名は「Doederleinia berycoides」です。
ドイツの動物学者、古生物学者であるフランツ・ヒルゲンドルフによって、1879年に命名されました。
アカムツの生息地
アカムツ(のどぐろ)は、日本から東南アジア、オーストラリアにかけての太平洋西部に広く分布し、水深100~200mに生息しています。
日本では北陸以南の日本海や関東以南の太平洋に分布し、特に新潟県から長崎県辺りまでの日本海側で多く漁獲されています。
また、新潟県の「マリンピア日本海」、神奈川県の「新江ノ島水族館」など、貴重なアカムツに出会える水族館もあります。
新潟市水族館 マリンピア日本海
新江ノ島水族館
クロムツとの違いは?
クロムツとアカムツは名前も見た目もよく似ており近縁種と勘違いされますが、別種です。
クロムツは「スズキ目ムツ科」であるのに対し、アカムツは「スズキ目スズキ亜目ホタルジャコ科」です。
アカムツは「ムツ」と名前が付いていますが、ムツ科ではありません。
両顎に犬歯が無いのが、ムツ科の魚と異なる特徴です。
アカムツの値段・相場価格
超高級魚として知られるアカムツ(のどぐろ)は近年ますます人気が上がり、漁獲量が変わっていないにも関わらず値段は年々上昇しています。
値段はサイズによって変動しますが、一般的な200g弱のサイズで2,000円が目安です。
300~400gのもので3,000円、400~600gのもので7,000円、600gを超える大型になると10,000円以上の値がつきます。
アカムツを使った料理・食べ方
アカムツは、「東のキチジ(キンキ)、西のアカムツ(のどぐろ)」と言われる超高級魚の代名詞です。
人気のアカムツを使った料理・食べ方を紹介します。
どんな味がするの?
アカムツは季節を問わず脂が乗っており、「白身の王様」、「白身のトロ」とも言われています。
濃厚で上品な旨味があり、生でも煮ても焼いても美味です。
栄養素・カロリー
アカムツはその昔「病人の栄養食」とも言われたほど滋養豊かな魚で、必須脂肪酸であるDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)を豊富に含んでいます。
また、ビタミンA、ビタミンB1・B2、カリウム、カルシウムなどの栄養素も豊富です。
アカムツは脂が乗っていて高カロリーのイメージがありますが、100gあたりのカロリーは193kcalほどです。
サンマ(318kcal)、サバ(247kcal)、ブリ(257kcal)などと比べても低カロリーです。
旬な時期・季節
アカムツは一年を通して脂が乗っていて美味しく食べられる魚です。
塩焼きや鍋にするなら冬の12月~2月頃、刺身や握りにするなら初夏から夏がおすすめです。
また、産卵期である7月~9月頃には子持ちの煮付けを食べることができ、濃厚な旨味を堪能できます。
おすすめ人気のレシピ・調理方法
アカムツの人気レシピ・調理方法を紹介します。
刺身
「白身のトロ」と呼ばれるアカムツの刺身は、とろける脂が口に広がる絶品です。
ただし、魚の身に寄生するアニサキスや口の中に寄生するウオノエなどの寄生虫がいる場合があるため、注意が必要です。
炙り刺し
アカムツは皮と身の間に脂があるため、皮付きの炙り刺しにすると格別の味わいです。
皮目を炙って冷やし、皮が落ち着いてから剥がれないよう丁寧に切るのがポイントです。
煮付け
煮付けは、アカムツの濃厚な美味しさを堪能できる調理法です。
こってりとした旨味が、白いご飯とよく合います。
塩焼き
塩焼きは、アカムツの甘い脂が一番よく感じられる食べ方です。
香ばしく脂が乗った皮と、柔らかくホクホクした身を楽しむことができます。
アカムツを楽しめる人気のお店・レストラン
アカムツを楽しめる人気のお店を紹介します。
のどぐろ専門 銀座 中俣
500gを超える大きく肉厚な最高級のどぐろを提供している専門店です。
刺身、塩焼き、しゃぶしゃぶなど、のどぐろ尽くしのコースメニューが人気です。
のど黒屋 銀座本店
全席個室の特別な空間で、のどぐろを銘酒とともに楽しめるお店です。
産地から即日直送されたのどぐろを、刺身や塩焼き、煮付けなどで味わうことができます。
雨後晴
四季を彩る旬菜旬魚のお料理と、食材に合わせた美味しいお酒を楽しめるお店です。
のどぐろの塩焼きや煮付けを食べることができます。
アカムツにおすすめの釣り方・仕掛け
アカムツにおすすめの釣り方・仕掛けについて紹介します。
「胴付き仕掛け」、「吹き流し仕掛け」が一般的ですが、最近では「メタルジグ」を使ったスロージギングも人気です。
胴付き仕掛けは錘が一番下にくるシンプルな構成で、潮流の影響を受けにくく扱いやすい仕掛けです。
錘が底に着いたら、ゆっくりと大きなストロークで誘いを入れます。
吹き流し仕掛け(天秤仕掛け)は、天秤を使いハリスをフリーにした仕掛けです。
エサを自然な動きで流すことができるため、誘いに優れている仕掛けです。
錘が底に着いたら、エサの流れ方をイメージしながら誘いを入れます。
スロージギングは、アカムツ釣りの中で最もゲーム性の高い釣法です。
リーリングや竿先の反動でメタルジグを動かし、ひらひらと横向きでフォールさせて誘います。
アカムツ釣りにおすすめの釣竿・ロッド
アカムツ釣りに使われる、スロージギング用のロッドを紹介します。
200~300gのジグ操作に対応した、スロージギング専用ロッドがおすすめです。
【シマノ】ゲーム タイプ スローJ B683
高反発スローテーパーで、ジグを的確に操作できるジギングロッドです。
青物、大型根魚のほか、スローなパターンのアカムツゲームにも対応できます。
アカムツ釣りにおすすめのリール
同じくスロージギングにおすすめのリールを紹介します。
中型ベイトリールで、巻き上げの楽な電動リールがおすすめです。
アカムツ釣りにおすすめのルアー・ワーム
スロージギングに使用するメタルジグを紹介します。
アカムツは弱ったベイトが落ちてくるのを待ち構えている場合が多いため、ひらひらと落ちる様子を演出しやすいジグがおすすめです。
【ディープライナー】スパイファイブ
フォールスピードが遅く、魚のバイトチャンスが長時間できるメタルジグです。
ひらひらと落ちて行く様子は、本物のベイトと見間違えるほどリアルです。
アカムツ釣りにおすすめの釣り餌
アカムツの釣り餌は、ホタルイカ、サバやサンマの切り身、鮭の皮などが一般的です。
食い付きが悪い場合は、複数の釣り餌を抱き合わせて使うこともあります。
【ヒロキュー】冷凍つけエサ ホタルイカ 10個セット
ホタルイカは、胴付き仕掛けと吹き流し仕掛けの両方で使用する釣り餌です。
新鮮で胴や肝がしっかりしており、エサ持ちが良いのが特徴です。
アカムツの締め方・捌き方
アカムツの締め方・捌き方を紹介します。
動画を参考に、挑戦してみてください。
アカムツの締め方・血抜き
アカムツも、他の魚と同じく神経締めを行うと良いです。
活け締め、血抜き、神経締めの方法を動画で紹介します。
活け締めは、釣った魚を苦しめずに一瞬で楽にしてあげるための処置です。
血抜き・神経締めは、魚の鮮度を保ち最高の状態で持ち帰るために必要な処置です。
アカムツの捌き方(さばき方)・切り方
アカムツは身が柔らかいので、崩れないよう切れ味の良い包丁を使うのがポイントです。
鱗は尾から頭にかけて引きましょう。
背びれが尖っているので、ケガをしないよう気をつけて捌いてください。
アカムツ(のどぐろ)の基本情報まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回、釣りラボでは、「【アカムツ(のどぐろ)の基本知識】レシピ・旬な時期・釣り方を解説!」というテーマに沿って、
といったことをご紹介してきました。
他にも、釣りラボでは、釣りに関連する様々な記事をご紹介しています。
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最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。