魚へんに「冬」と書いて「コノシロ」と読みます。釣りラボでは、今回、そんな魚へんに「冬」と書く「鮗(コノシロ)」という魚について、その正しい読み方・意味・漢字の画数・学名・英語名・名前の由来などをご紹介します。ぜひご覧ください。
魚へんに「冬」の正しい読み方・語源
魚へんに「冬」と書いて、コノシロ(鮗)と読みます。
漢字名 |
鮗 |
訓読み |
このしろ |
音読み |
– |
部首(へん) |
魚 |
部首以外 |
冬 |
画数 |
16画 |
英語名 |
Dotted gizzard shad |
学名 |
Konosirus punctatus |
Unicode |
U+9B97 |
コノシロは、ニシン目ニシン科の魚であり、日本では主に食用として利用されています。
コノシロという名前がつけられたのは、いくつか諸説がありますが、中でも有力なのは、大量に取れることから「飯代わりの魚」とされることが多く、そこから「飯代(このしろ)」と呼ばれるようになったという説です。
また、コノシロを出産時の健康を願って土に埋める風習があったことから、「児の代(このしろ)」と呼ぶようになったという説もあります。
ちなみに、コノシロは、鰤(ブリ)や鱸(スズキ)などと同じく、成長とともに名前を変える出世魚であり、以下のように名前を変化させます。
サイズ |
8cm未満 |
8-10cm |
10-15cm |
15cm以上 |
呼び方 |
シンコ |
コハダ |
ナカズミ |
コノシロ |
ただ、コノシロは成長するとともに味が落ちる逆出世魚とも呼ばれ、コハダなどの方が美味しく食べやすいとも言われています。
なお、関西地方(主に瀬戸内海)ではツナシ、佐賀県ではハビロ、高知県ではジャコなどとも呼ばれます。
なぜ「冬」という漢字が使われているの?
なぜ、鮗(コノシロ)という魚へんの漢字には「冬」が使われているのでしょうか?
その由来について、いくつかの説をご紹介します。
冬が旬の季節であるから
コノシロを最も美味しくいただくことができる季節が冬であることから、「冬」という漢字を使うようになった説があります。
ただし、コノシロは冬だけでなく、産卵期である春から初夏をのぞいて、いつでも美味しく食べることができます。
冬に漁獲量が増えるから
コノシロは、そもそも冬に漁獲量が増える魚であることから、「冬」という漢字が使われるようになったという説もあります。
このように、漁獲量が増えることを理由に季節の名前がつけられる魚へんの漢字は、他にもいくつかあります。
例えば、同じく冬(雪の降る季節)に漁獲量が増えるタラには、魚へんに雪で「鱈(タラ)」という漢字が当てられています。
また、同じ春夏秋冬のくくりでいうならば、春は鰆(サワラ)、夏は魚夏(ワカシ)、秋は鰍(カジカ)が有名です。
そして、師走(12月)というくくりであれば、鰤(ブリ)なども挙げることができます。
コノシロを表す漢字は「鮗」だけじゃない?
実は、コノシロを表す漢字は、「鮗」だけではありません。
他にも、「鰶」「鱅」「鯯」などがあり、国字も含めるともっとあります。
例えば、魚へんに祭と書く鰶(コノシロ)は、祭られる魚であったこと、魚へんに庸と書く鱅は、死体を焼却した時と同じような臭いがしたことなどが、それぞれの漢字の由来になっています。
ただ、これらの漢字は、パソコンなどで「コノシロ」と打っても変換では普通出てきません。
魚へんに「冬」でなんと読むのかまとめ
いかがでしたか?
今回釣りラボでは、「魚へんに冬でなんと読む?」というテーマに沿って、鮗(コノシロ)という魚の正しい読み方やその名前の由来をご紹介しました。
他にも、難しい漢字の魚はいっぱいいます。
ぜひこの機会に、魚(へん)の漢字をまとめて覚えてみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。