魚へんに「夏」と書いて「ワカシ」と読みます。釣りラボでは、今回、そんな魚へんに「夏」と書く「魚夏(ワカシ)」という魚について、その正しい読み方・意味・漢字の画数・学名・英語名・名前の由来などをご紹介します。ぜひご覧ください。
魚へんに「夏」の正しい読み方・語源
魚へんに「夏」と書いて、ワカシ(魚夏)と読みます。
漢字名 |
魚夏 |
訓読み |
わかし |
音読み |
– |
部首(へん) |
魚 |
部首以外 |
夏 |
画数 | 21画 |
英語名 |
Japanese amberjack |
学名 |
Seriola quinqueradiata |
Unicode |
– |
ワカシは、スズキ目アジ科のブリ(鰤)の幼少期を指した名前です。
主に関東圏で35cm未満のブリに対して、ワカシという名称が使われます。
ワカシは、成長すると名前を変える出世魚の一つであり、関東地方では以下のように名前を変えていきます。
サイズ |
稚魚 |
40cm以下 |
40~60cm |
60~80cm |
80cm以上 |
呼び方 |
モジャコ |
ワカシ |
イナダ |
ワラサ |
ブリ |
このブリですが、出世魚の仲間であるだけでなく、地域による呼び方の差も非常に大きな魚になります。
例えば、35cm未満のワカシであっても、関東圏以外だと「ツバス」や「ハマチ(魬)」と呼ぶこともあります。
なお、「魚夏」という漢字は正式には存在せず、当て字として使われます。
ですので、パソコンやスマートフォンなどで「ワカシ」と打っても変換で出てくることはありません。
また、国字と呼ばれる中国由来でない日本独自の漢字で「魚夏」と書いた場合、「フグ」あるいは「アワビ」と読むことがあります。
なぜ「夏」という漢字が使われているの?
なぜ、魚夏(ワカシ、フグ、アワビ)という魚へんの漢字ないし国字には、「夏」が使われているのでしょうか?
その由来をご紹介します。
夏に漁獲量が増えるから
ワカシは、初夏に漁獲量が増えることから「夏」という漢字が使われるようになったという説があります。
このように、漁獲量が増えること、あるいは旬の時期を理由に季節の名前がつけられる魚へんの漢字は、他にもいくつかあります。
例えば、同じ春夏秋冬のくくりで言うならば、春は鰆(サワラ)、秋は鰍(カジカ)、冬は鮗(コノシロ)が有名です。
また、月ごとのくくりで言えば、師走(12月)を由来とする鰤(ブリ)、三月(参の月)を由来とする鯵(アジ)なども挙げることができます。
鰒の書き間違い
「魚夏」と書いて「ワカシ」と読む以外に、「フグ」ないし「アワビ」と読むことも多いです。
このフグ・アワビの国字に「夏」が使われている理由としては、夏自体に意味はなく、単純に「鰒」という漢字が崩されて使われた、あるいは書き間違えられたからだという説があります。
そのため、魚夏はそもそも国字ではないとすることもあります。
魚へんに「夏」でなんと読むのかまとめ
いかがでしたか?
今回釣りラボでは、「魚へんに夏でなんと読む?」というテーマに沿って、魚夏(ワカシ)という魚の正しい読み方やその名前の由来をご紹介しました。
他にも、難しい漢字の魚はいっぱいいます。
ぜひこの機会に、魚(へん)の漢字をまとめて覚えてみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。