【人気の深海魚をご紹介】今回、釣りラボでは、アブラボウズの特徴、生態、呼び名、生息地、値段相場を徹底解説した上で、アブラボウズの味、おすすめのレシピ、人気のお店、釣り方、さばき方などをご紹介します。
アブラボウズとは?その特徴・生態をご紹介
アブラボウズとは、カサゴ目ギンダラ科に属する魚のことで、特にその姿・形はカサゴとよく似ています。
大きさは非常に大きく、最大で約183cm・体重90kgに達する個体まで確認されています。
北太平洋深海の水深400mの岩場に生息し、生まれたばかりのときは体表に白い斑点が存在していますが、成長するに従って白い斑点は灰色に変色していきます。
アブラボウズの呼び方
アブラボウズは油を多く含むという特徴を持っています。
このような特徴を持っているために呼び方にも、やや特徴があります。
漢字、英語、別名等を紹介していきます。
漢字名
漢字で書くと「油坊主」または「脂坊主」と書くことができ、名前のいわれは、字のごとく多くの油を含んでいることから来ています。
海の深い場所で生きるために体の約40%が脂肪であると言われています。
別称・別名
アブラボウズは「白身のトロ」と呼ばれるほど、多くの脂分がのっており、調理方法としては刺身が一番適しています。
また、地域によってはオシツケ、オッツケなどの別称もあります。
オッツケという意味は力士に由来しているようです。
英語・外国名
英語ではSkilfishと呼ばれ、北太平洋にも生息が確認されています。
岩場などを好み、隠せるようにして獲物などを狙っています。
学名
アブラボウズの学名は、Erilepis zoniferです。
アブラボウズの生息地
主な生息地は深海です。
アブラボウズは500m以上の深さを好み、日本海の広範囲に生息が確認されています。
日本では、水族館での展示も行っており、北海道にある市立室蘭水族館に行けばアブラボウズに出会うことが可能です。
バラムツとの違いは?
アブラボウズは食べすぎてしまうほど美味しい魚です。
同じように食べすぎてしまうことによって下痢や食中毒症状を引き起こす魚にはバラムツがいますが、この魚は食品衛生法上、一切販売がなく流通することがめったにありません。
アブラボウズの脂分はバラムツと違い、人に害のあるワックス分が含まれていないために、流通に関する規制は特にされていません。
アブラボウズの値段・相場価格
アブラボウズは1キロあたり3000~8000円で取引されていることがほとんどです。
また、超高級魚とされるクエに外観が似ているため、特にクエを珍重する西日本地域において偽装表示事件がニュースとしても取り上げられていることがあります。
近年、クエの鍋が女性の美容効果があるなどで人気が高まり高値になっていることから、クエよりも安価なアブラボウズが流用されていると予想されます。
アブラボウズを使った料理・食べ方
クエに似ていてアブラの乗ったアブラボウズですが、アブラがたくさん乗っているからできる調理法があります。
また、アブラが乗っているからならではの注意点もあるため気をつけましょう。
どんな味がするの?
舌触りはトロリとしていますが、繊維質がしっかりあるので、マグロのトロと言うよりもブリのカマトロに似たような食感があります。
水揚げ後に数日(2・3日程度)寝かせると食べごろになります。
食べ過ぎは下痢の原因になるので注意
アブラボウズは、脂質分解酵素の少ない体質の人は、脂を消化しきれず腹をこわして下痢などの腹痛を起こすこともあるために注意が必要です。
一部の地方自治体では規則が決められており、腹身を含む部位を1食につき刺身で60g以上、焼き身で120g以上食さないようにとの行政指導を出していた程ですので、気をつけましょう。
栄養素・カロリー
アブラボウズは脂質の比率が多く、レチノールという栄養素を多く含んでいます。
レチノールはビタミンAで、効果としてはエイジングが期待されています。
具体的な効果は皮膚を丈夫にし、動脈硬化などを防いでくれます。
レチノールの他にもカリウムやマグネシウムなども含まれているために栄養素の豊富な魚ということが出来ます。
旬な時期・季節
深海に生息している生物のため、旬の時期などは特にないようですが、脂身の多いという魚のために海水が寒い時期、つまり冬が食べ頃かもしれません。
冬であれば鍋にして食べるのも良いかもしれません。
おすすめ人気のレシピ・調理方法
脂身の多いアブラボウズはどのように食べると美味しく食べることができるのでしょう?
油が多いということで炙って食べるのも良いかもしれません。
今回は刺身、煮付けなどを紹介していきます。
刺身
脂分が多いため刺身として食べると大トロのように美味しいです。
しかし、寄生虫を含んでいる場合があるために注意が必要です。
アニサキスという寄生虫が体内に潜んでいます。
身や筋肉に滑り込んでいることもある小さいミミズのような形をしているアニキサシスは、生きた状態で人間が食べてしまうと、下痢や嘔吐の原因になります。
そのため、冷凍や加熱することでこの虫は殺してから食べると安全です。
寿司
寿司に関しても刺し身と同様です。
おいしく召し上げることが出来ますが、寄生虫の対策を十分にしてから食すことをおすすめします。
一般の方がさばくのではなく、板前さんなどにお願いすると良いかもしれないです。
煮付け
油が多いために煮付けとの相性は抜群です。
身が柔らかく、油が多いために火が通りやすいため、煮込みすぎると煮崩れをしてしまうため注意が必要です。
アブラボウズを楽しめる人気のお店・レストラン
北海道にありますが、美味しいアブラボウズを食べることができるお店として有名です。
お寿司、焼き物などとこだわりぬいた料理を味わうことが出来ます。
アブラボウズにおすすめの釣り方・仕掛け・タックル
アブラボウズ専門の船はほとんどなく、関東付近では茨城または静岡あたりで釣り上げることが可能です。
基本的な釣り方は「底たたき」と言われる釣法でオモリをつけて底までラインを伸ばし、着底後数メートル餌を浮かべて、一定時間経ったら再び着底させる方法です。
この作業を繰り返し行います。
引きがかなり強いために、ドラグは緩めに調節しておきましょう。
アブラボウズ釣りにおすすめの釣竿・ロッド
ロッドが丈夫でなければ重量級のアブラボウズをつりあげることは出来ません。
アブラボウズに最適なロッドを紹介していきます。
【シマノ】オシアジガーインフィニティ B636
大物を釣り上げるためには粘りと力のあるロッドを使用することが一番です。
中でもおすすめなのではシマノのロッドのオシアジガーインフィニティです。
アブラボウズ釣りにおすすめのリール
大型魚類専用のリールはいくつもありますが、今回は深海魚用の大型リールを紹介します。
アブラボウズを釣り上げるためには馬力のあるリールを選ぶのが大切です。
【スタジオオーシャンマーク】ブルーヘブン L120N Hi/L-D(16)
中下層へのモンスターに対応したリールはこちらが一番使いやすいです。
アブラボウズ釣りにおすすめのライン
深海魚用のラインなどありますが、基本的には丈夫なPEラインを選ぶのが無難です。
アブラボウズ釣りにおすすめのジグ
ジギングでアブラボウズを釣り上げている写真を載せている釣り人を結構見かけます。
特におすすめのジグをご紹介します。
【シマノ】メタルジグ オシア スティンガーバタフライ イージーぺブル
こちらのジグは、アブラボウズ釣りにおすすめのジグとしてよく紹介されているメタルジグです。
シマノの人気のメタルジグになります。
アブラボウズ釣りにおすすめの釣り餌
スルメイカなどのイカ類を餌にし、釣り上げることが一般的です。
肉食系の魚のためにイカ以外でも釣ることは可能だと思いますが、大好物のイカを使用したほうが無難でしょう。
アブラボウズの締め方・捌き方
昔、市場ではアブラボウズの評価が低く、外道の魚などと呼ばれていましたが、現在では板前の間でもおいしいと話題の魚になっています。
大きくて、一般の人には捌きにくい魚かもしれませんがチャレンジしてみましょう。
アブラボウズの締め方
一般的な魚の締め方と同様です。
神経締めという手法を用いて、細い鉄ラインを脳天に奥まで差し込み、何回か擦ることで完全に締めることが可能です。
イカを締める際には表面の色が変わったりしてわかりやすいですが、アブラボウズの場合は体表の色が変わることもないのでわかりにくいですが、カラダが硬直しているようなら締め終わっている認識で良いでしょう。
アブラボウズの捌き方(さばき方)・切り方
3枚におろしてから刺し身にして食べるのが主流のために3枚おろしを紹介します。
まずは内蔵を取り出し、中の骨に沿って切り込みを入れていきます。
無事におろすことが出来たら、好きな大きさにカットしていきましょう。
カマの部分まで食べることができるので煮付けにして食べてみるのもいいですね。
アブラボウズの基本情報まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回、釣りラボでは、「【深海魚】アブラボウズのレシピ・旬な時期・釣り方・さばき方を解説!」というテーマに沿って、
といったことをご紹介してきました。
他にも、釣りラボでは、釣りに関連する様々な記事をご紹介しています。
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最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。