【人気の魚図鑑】今回、釣りラボでは、ヒラスズキの特徴、生態、呼び名、生息地、値段相場を徹底解説した上で、ヒラスズキの味、おすすめのレシピ、人気のお店、釣り方などをご紹介します。
ヒラスズキとは?その特徴・生態をご紹介
ヒラスズキとは、スズキ目スズキ科スズキ属に分類され、小魚や甲殻類を餌にする肉食魚です。
日本周辺には、今回紹介するヒラスズキ、いわゆるスズキやシーバスと言われるマルスズキ、中国からやって来たタイリクスズキという3種類のスズキが生息しています。
この3つの内、最も特徴や生態が異なっているのがヒラスズキです。
ヒラスズキは平均して80cm程度に成長しますが、1mを超える大型の個体も存在します。
JGFAが行ったタグ付けとリリースによる調査から、1年で9cm程度成長することが分かっています。
銀白色の体色に平たい体を持ち、主に磯場に生息しています。
12月から3月頃にかけて産卵期を迎えます。
寿命はマルスズキ同様に、10年程度と言われています。
ヒラスズキの呼び方
ヒラスズキの呼び方を見ていきましょう。
漢字名
ヒラスズキを漢字で「平鱸」と書きます。
マルスズキよりも幅が広く、平たいのでこのような漢字が付いています。
別称・別名
ヒラスズキは、ヤヒロ(福岡県)、オキスズキ(高知県)、ホンスズキ(高知県)という地方名が存在します。
また、生息地の環境から「磯の王者」や「サラシの化身」といった異名を持っている魚です。
英語・外国名
ヒラスズキは英語で「Japanese seaperch」、あるいは「Blackfin seabass」と言います。
それぞれ「日本のスズキ」、「黒いヒレのスズキ」という意味です。
学名
ヒラスズキの学名は「Lateolabrax latus」です。
「Lateolabrax」はスズキ属、「latus」はラテン語で「幅が広い」、「平たい」という意味になります。
ヒラスズキの生息地
ヒラスズキは、房総半島以南の太平洋、あるいは能登半島から九州までの日本海の沿岸部に生息しています。
塩分濃度が高く、潮の流れが荒い磯場を好みます。
淡水や汽水には生息しません。
ヒラスズキを水族館で観察したい場合は、神奈川県の新江ノ島水族館の相模湾大水槽で出会うことができます。
マルスズキとの違い・見分け方
日本で釣ることができる3種類のスズキの内、特にヒラスズキとマルスズキは外見が似ています。
見分け方のポイントとして、以下に注目してみましょう。
個体差によって判断がつかず先ほどのポイントで見分けられない場合は、それぞれの尾の付け根をチェックしてください。
ヒラスズキの尾の付け根は太いですが、マルスズキは細いです。
大きさは最大どれくらい?
ヒラスズキは、最大どれくらいの大きさになるのでしょうか。
ヒラスズキの世界記録
ヒラスズキの世界記録は、体重10.91kg、全長100.5cmです。
2011年2月に千葉県で釣り上げられたものです。
ヒラスズキの日本記録
ヒラスズキは日本近海の固有種であるため、日本記録は世界記録同様です。
認定組織である、JGFAによって認定されています。
ヒラスズキの値段・相場価格
ヒラスズキは流通量が少なく、養殖技術がまだ発展途上であるため、スズキよりも高級魚とされています。
通常の市場価格としては、1kgあたり2,500円程度が相場です。
活け締めされた状態の良いものであれば1kgあたり4,000円程度の値段が付くこともあります。
ヒラスズキを使った料理・食べ方
ヒラスズキは、個体数が少なく貴重であるため、リリースが推奨されている魚です。
しかし、もし弱らせてしまった場合は、無駄にせず持ち帰って食べても良いでしょう。
どんな味がするの?
ヒラスズキはマルスズキと似ていますが、味は全く異なります。
マルスズキのように汽水を好む魚は泥くささがあると言われますが、ヒラスズキにはそういった匂いは全くありません。
血合いも少なく生臭さのない白身で、見た目も美しい色合いです。
ヒラスズキの上品で淡白な美味しさは、時に真鯛やイサキに例えられます。
身もしっかりしており癖がないので、様々な料理に適しています。
栄養素・カロリー
ヒラスズキは、カルシウムの吸収に効果的なビタミンDを豊富に含んでいます。
また、青魚に比べれば少ないながらも、ヒラスズキの脂にはDHAやEPAが含まれています。
生活が不規則な現代人には、嬉しい栄養素です。
カロリーは、100gあたり123kcalです。
旬な時期・シーズン
ヒラスズキの旬の季節は晩秋から冬です。
産卵に備えたヒラスズキは脂を蓄えており、栄養も豊富です。
おすすめ人気のレシピ・調理方法
ヒラスズキのおすすめの食べ方を、レシピと合わせて紹介します。
以下に紹介する料理以外にも、ムニエルや煮付けなども美味しく食べられる調理法です。
刺身
ヒラスズキは食感が良いので、特に刺身で食べることをおすすめします。
捌いて三枚に下ろし、腹骨を取って皮を引きましょう。
薄めの削ぎ切りにしたら完成です。
夏にぴったりの冷やした洗いや、昆布締めや熟成といった食べ方もおすすめです。
また、ヒラスズキの表皮や筋肉には寄生虫がいる可能性がありますので、捌く際には注意しましょう。
鮮度に不安がある場合は、残念ですが刺身は諦めて加熱して食べる方が無難です。
塩焼き
ヒラスズキは身がしっかりしているので、シンプルな塩焼きでも十分美味しく味わうことができます。
身も勿論良いのですが、頭部分やカマなどの塩焼きも美味しいので、捨てずに楽しみましょう。
柑橘などを絞るとさっぱりとして、目先が変わります。
こちらはスズキの兜焼きのレシピです。
ヒラスズキに関しても同様に、塩を振ってグリルなどで香ばしく焼きましょう。
フライ
旬以外の脂乗りが悪いヒラスズキは、フライがおすすめです。
サクサクした衣と癖のない白身は、塩胡椒だけでも、ソースをかけても相性バッチリです。
こちらはベーシックな塩胡椒で下味をつけたヒラスズキのフライです。
ヒラスズキを楽しめる人気のお店・レストラン
大阪市中央区にあるニューヨークスタイルのビストロを紹介します。
こちらは地下鉄堺筋本町駅から徒歩5分とアクセスしやすく、国産牛や魚、有機野菜などをワインと合わせて楽しむことができます。
ヒラスズキは、フランス料理でお馴染みのポワレで提供されています。
ヒラスズキにおすすめの釣り方・仕掛け・タックル
ヒラスズキはサーフや磯場からルアーフィッシングで狙うのがポピュラーです。
なかにはフライフィッシングや泳がせ釣りをするアングラーもいますが、主流はやはりルアーフィッシングと言えます。
また、凪いでいる時よりも、強い雨風で海が荒れて岩場にサラシが広がるようなシチュエーションの方が、釣れやすい魚です。
そういった環境、シチュエーションに耐えられるよう、タフなタックルを選びましょう。
安全に留意し、事前に装備をしっかり整えておくことも大切です。
ヒラスズキ釣りにおすすめの釣竿・ロッド
ロッドは長めのシーバスロッドか、ヒラスズキ用モデルを用意してください。
磯場というフィールドで幅広いポイントを探るため、飛距離の出やすいしなやかさと長さが必要です。
【ダイワ】モアザン109mml
ヒラスズキのパワーに耐えられるタフさと、ルアーを遠投するためのキャスティング性能が両立しているシーバスロッドです。
程よい硬さもありますが、アタリもしっかり感じられます。
ヒラスズキ釣りにおすすめのリール
ヒラスズキをルアーフィッシングで狙う際には、ヒラスズキ専用リールか中型のスピニングリールを使いましょう。
磯場がフィールドになるので、耐久性の高いリールか傷が付いても惜しくないものがおすすめです。
【シマノ】17 ツインパワーXD 4000XG
剛性が極めて高く、巻き心地が良いと評判のシマノのツインパワーシリーズです。
チタン素材の一体成形ベールががライントラブルを防ぎ、安定感のあるやり取りができます。
ヒラスズキ釣りにおすすめのルアー・ワーム
ヒラスズキには、トップウォータープラグやフローティングミノー、シンキングミノーやメタルジグなどが最適です。
釣果が思わしくない場合は、異なったアプローチができるよう、いくつかサイズやカラーのバリエーションも用意しておきましょう。
【タックルハウス】フィードポッパー
こちらは100mmのシンキングタイプのルアーです。
シンキングタイプなので、ヒラスズキの活性が低い時に活躍します。
ヒラスズキ釣りにおすすめの釣り餌
ヒラスズキを泳がせ釣りで狙う場合は、小さいサイズのアジやサバを釣り餌として使います。
現地で活きの良い小魚をゲットしましょう。
ヒラスズキ釣りにおすすめのウェットスーツ
ヒラスズキが好むような磯場では、波しぶきがかかったりポイントへ向かい際に足元が濡れたりすることは良くあります。
ウェットスーツの他にも、磯靴やフローティングベスト、グローブといった磯装備があると安心です。
【MORGEN SKY】ウェットスーツ
こちらは保温性も機動性も高く、非常にコスパの良いウェットスーツです。
生地の厚さが2mm、3mm、5mmから選べるので、ヒラスズキの旬に合わせて暖かい5mmを選ぶことをおすすめします。
ヒラスズキの基本情報まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回、釣りラボでは、「【ヒラスズキの基本知識】生態・レシピ・旬な時期・釣り方を解説!」というテーマに沿って、
といったことをご紹介してきました。
他にも、釣りラボでは、釣りに関連する様々な記事をご紹介しています。
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最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。