【人気の魚図鑑】マゴチは、その平たい見た目が特徴的な魚です。今回、釣りラボでは、マゴチの特徴、生態、呼び名、生息地、値段相場を徹底解説した上で、マゴチの味、おすすめのレシピ、人気のお店、釣り方、さばき方などをご紹介します。
マゴチとは?その特徴・生態をご紹介
マゴチは、スズキ目カサゴ亜目コチ科コチ属に分類される魚です。
非常に美味な魚で、古くから江戸や大坂、名古屋などでは、夏を代表する白身の高級魚として親しまれています。
江戸前では、東京湾奥や神奈川県の相模湾でたくさん獲れたため、ヒラメよりも身近な魚として通年食されてきました。
特に、ヒラメの味が落ちる夏に最もうまいとされ、8月頃のマゴチは「照りゴチ」と呼ばれ、珍重されています。
マゴチの産卵期は4月〜7月頃で、稚魚は湾内の穏やかな砂泥底で暮らしています。
マゴチは雄性先熟魚で、生後2年程度まではすべてオスで、以後、体長が40cmを超えてくると雌に性転換することが知られています。
マゴチの食性
マゴチは、青森県以南の水深30m程度の浅い砂泥底に広く生息しており、節足動物、甲殻類、小魚、などなんでも捕食しています。
著しく扁平した体型をしており、普段は海底の砂の上に腹をつけ、周囲の砂の色に合わせて体色を変化させる擬態をしてじっとしていることが多いです。
自分の真上を獲物が通った時にすかさず襲い掛かり捕食します。
マゴチには浮き袋がないため、常にボトムにおり、遊泳は上手ではありません。
そのため、ベイトを追って表層付近まで上がってくることはなく、ひたすらボトムでエサが通りかかるのを待っています。
そのため、ヒラメ釣りとは少し異なり、メタルジグやシンキングミノーなどで、ボトムレンジをネチネチ攻めることが重要になります。
ワームを使ったワインド釣法も非常に向いています。
マゴチの呼び方
マゴチはかつては単にコチと呼ばれていましたが、1991年に、同種とされていた、やや沖合にいて、目がやや大きいコチが、マゴチの近似種・ヨシノゴチとして別種とされたため、在来のコチが、後付けで「マゴチ」と言う名称になりました。
漢字名
マゴチは漢字では一般的に「真鯒」と書きますが、「真牛尾魚」と書くこともあります。
別称・別名
マゴチは別名や地方名が非常に多い魚として有名です。
ホンゴチ、シロゴチ、クロゴチ、ムギメ、ガラゴチ、ゼニゴチ、イソゴチなど、たくさんの呼び方があります。
英語・外国名
マゴチは英語では Bartail flathead と言います。
学名
マゴチの学名は Platycephalus sp. と言います。
メゴチとの違い
マゴチと似た魚は実はたくさんいます。
メゴチと呼ばれる魚は本来は、スズキ目カサゴ亜目コチ科メゴチ属に分類される魚で、形はマゴチそっくりで、サイズを小さくした(最大25cm前後)ような魚なのですが、ネズミゴチ、ヤリヌメリ、トビヌメリ、ヌメリゴチなどの、スズキ目ネズッポ亜目ネズッポ科に分類される魚の総称で「メゴチ」と混同されていることが非常に多いです。
特に、これらネズッポ科の底棲魚は、釣りのシーンでは大変よく釣れます(シロギス釣りやハゼ釣りの外道として)ので、釣りの世界ではこれらをすべてひっくるめて、メゴチと呼ばれていることがほとんどです。
マゴチの生息地
マゴチは北海道を除く全国の砂泥底の沿岸に生息しています。
水族館でも比較的よく見かけることができます。
東京の葛西臨海水族園では、マゴチの展示を見ることができます。
大きさは最大どれくらい?
マゴチは標準的には50~60cm程度まで成長しますが、まれに100cm近くになるものもいるとされています。
釣りによるマゴチの日本記録は、2010年9月5日に徳島県鳴門市で釣り上げられた77.6cmとなっています。
マゴチの値段・相場価格
マゴチは旬である盛夏に卸売価格が高くなります。
この時期はヒラメの味が落ちる時期であり、マゴチとスズキが夏の代表的な白身魚として価値が高まります。
マゴチが最も高いのは8月~9月の1,200円/kg程度、最も安いのは6月頃で700円/kg程度となります(東京・豊洲市場)。
マゴチの締め方・捌き方
マゴチはその特殊な体形から、さばき方はちょっとコツが要ります。
覚えてしまえば特段難しいことはないのですが、はじめのうちはどこからさばいていけばよいのかわからないかと思います。
以下、簡単におろし方の手順を紹介します。
マゴチの締め方
マゴチは必ず活締めを行いましょう。
血抜きの方法は以下の通りです。
※必ず活締めにしないと、血が噴き出てきませんので注意してください。
マゴチの捌き方(さばき方)・切り方
マゴチを捌く際は、以下の手順で行います。
マゴチを使った料理・食べ方
マゴチは非常に美味な魚です。
どんな料理にしても大変美味しく食べられますが、やはり刺身、アライが最高です。
どんな味がするの?
刺身では非常に歯ごたえがあり、甘みもあります。
醤油よりもおろしポン酢でサッパリといただきたい味です。
栄養素・カロリー
マゴチは非常に高タンパク・低カロリーの魚です。
可食部100gあたり100kcalです。
ビタミンB6、B12、ナイアシンを豊富に含みます。
旬な時期・季節
マゴチの旬は真夏です。
8月の最も暑いシーズンの、氷水で〆たアライは爽やかな味わいで最高に美味です。
おすすめ人気のレシピ・調理方法
マゴチは刺身でも煮魚でも天ぷらでもから揚げでも焼魚にしても味噌汁にしても鍋料理にしても、どんなレシピでも最高に美味です。
しかし、やはり刺身が一番美味しいですね。
刺身
マゴチの刺身はなんと言っても紅葉おろしとポン酢でいただくのが最高です。
また、昆布締めで旨味を閉じ込めたものも最高です。
寄生虫に気をつけ、薄造りにするのがポイントです。
煮付け
マゴチの煮付けは味が染みやすく、身がホロッと口の中で広がります。
塩焼き
小さめのマゴチが釣れたときは、塩焼きが美味しくいただけます。
脂が多い魚ではないので、あまり火が強いと焦げやすくなりますので注意が必要です。
天ぷら
マゴチの天ぷらは刺身と同様、最高に美味しい食べ方です。
大ぶりに切って、カラッと揚げ、アツアツを塩でいただきたいです。
マゴチを楽しめる人気のお店・レストラン
錦糸町の海鮮居酒屋・たけむらでは、夏にはマゴチが入り、刺身で提供されることがあります(要問い合わせ)。
マゴチにおすすめの釣り方・仕掛け・タックル
ここから、マゴチ釣りにおすすめの釣り方、仕掛け、タックルを紹介して行きます。
マゴチは餌釣りでもルアー釣りでも出来ますが、手軽なのはサーフからのスーパーライト級ショアジギングでしょう。
30g以下のスロー系メタルジグやジグヘッドリグを、ただ巻き、リフトアンドフォール、ストップアンドゴーなどの縦のアクションで誘います。
マゴチは泳ぎが上手ではないため、リーリングのスピードは遅めが良いです。
根がある場所の周辺を攻める場合は、ダウンショットリグも有効です。
マゴチ釣りにおすすめの釣竿・ロッド
サーフからのスーパーライトショアジギングのロッドは、シーバスロッドやエギングロッド、ヒラメロッドやワインドロッドなどが代用できます。
船からの釣りでは、船竿のほか、テンヤロッドやタイラバロッドなどが使えます。
【アブガルシア】ソルティースタイルライトショアジギング STLS-1032ML30-KR
ソルトゲームを手軽に楽しみたいアングラーのためのハイコストパフォーマンスなルアーロッドです。
軽量小口径ガイドを採用し、ラインのバタツキを抑え、トラブルレスの釣りが楽しめます。
マゴチ釣りにおすすめのリール
マゴチ釣りにおすすめのリールは汎用スピニングリールの3000〜4000番程度のノーマルギア機が向いています。
船からの釣りであればベイトタックルが使いやすいでしょう。
【シマノ】AR-C エアロ BB 4000
AR-Cスプール採用し、飛距離を向上させた汎用スピニングリールです。
SA-RBベアリングや、ワンピースベールなど、サーフキャストリールに必要な機能を網羅しています。
マゴチ釣りにおすすめのルアー・ワーム
マゴチ釣りにおすすめのルアーは、スロータイプのメタルジグや、ジグヘッドリグです。
ボトムレンジを通し続け、フォールで食わせます。
【エコギア】バルト 4
マゴチ御用達のシャッドテール
ヒラメワームですが、マゴチをサーフから狙うためにも最適な形状、アクションをするシャッドテール系爆釣ルアーです。
小刻みに震えるシャッドテールの動きが水を動かし、デイゲームでも夜釣りでもしっかりマゴチにアピールする最強ワームです。
こんな人におすすめ
- マゴチ釣りに挑戦したい初心者の方
- マゴチ釣りに使うルアーワームを探している方
マゴチ釣りにおすすめの釣り餌・エサ
マゴチは雑食系の魚のため、餌釣りも可能です。
イソメ類でも魚の切り身でも、活魚の泳がせでも釣れます。
【HAMAICHI】さんま切り身
さんまの切り身を冷凍にした、釣り餌専用の製品です。
マゴチ釣りの餌のみならず、あらゆる魚種に対し、強い嗜好性があります。
針持ちがよく、投げ釣りにも対応できます。
マゴチの基本情報まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回、釣りラボでは、「マゴチとは一体どんな魚?そのさばき方・食べ方・釣り方を徹底解説!」というテーマに沿って、
といったことをご紹介してきました。
他にも、釣りラボでは、釣りに関連する様々な記事をご紹介しています。
もし、釣りに関してまだ知りたいことがあれば、サイト内検索をご利用いただくか、ぜひ関連する他の記事をご覧ください。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。