【人気の魚図鑑】今回、釣りラボでは、イワナの特徴、生態、呼び名、生息地、値段相場を徹底解説した上で、イワナの味、おすすめのレシピ、人気のお店、釣り方、さばき方などをご紹介します。
イワナとは?その特徴・生態をご紹介
イワナとは、サケ目サケ科イワナ属の淡水魚です。
種類によって多少異なりますが、基本的には黒褐色に白い斑点のある体をしています。
プランクトンや昆虫、カエルやヘビ、サンショウウオなどを食べる肉食性で、水温の低い河川の上流域を好みます。
イワナは10〜1月頃に産卵期を迎え、50日程度で卵から孵化します。
イワナの幼魚は、孵化したエリアの岩陰などに潜んで1年目を過ごします。
イワナは、孵化後2年目以降も引き続き河川の上流に生息する「陸封型」と呼ばれる生態がほとんどです。
しかし、一部のイワナは「降海型」と呼ばれ、孵化後2年目以降は海へ下り産卵期に再び遡上します。
イワナは警戒心が強く、渓流釣りのターゲット、スポーツフィッシングのターゲットとして人気がある魚です。
しかし、環境変化などにより個体数が減少しており、現在は養殖した稚魚の放流や在来イワナの保護、禁漁期間の設定が行われています。
イワナの呼び方
では、イワナの呼び方について紹介します。
漢字名
イワナは、漢字で「岩魚」、「岩穴魚」と書きます。
岩陰に潜む暮らしぶりから、この字が当てられました。
別称・別名
イワナは多くの地方名を持っています。
そのまま亜種名になっているものもありますが、イモナ(栃木県)、キリクチ(和歌山県)、ゴギ(山陰地方)、タンブリ(山陰地方)、エノハ(九州)などが代表的です。
また、渓流釣りでの人気の高さから「渓流の王様」という異名も存在します。
英語・外国名
イワナは英語で「Whitespotted char」と呼ばれます。
「Whitespotted」はイワナの白い斑点を表し、「char」はイワナ属の淡水魚を指します。
学名
イワナの学名は「Salvelinus leucomaenis」です。
「Salvelinus」はイワナ属を意味します。
イワナの種類
イワナは、「川によって異なる」と言われるほど環境によって習性や外見的特徴に差異が出る魚です。
日本固有のイワナの亜種は、アメマス、ヤマトイワナ、ニッコウイワナ、ゴギの4種類が存在しています。
アメマス
アメマスは主に北海道から東北、関東の一部に生息しています。
大きくはっきりとした白い斑点と、亜種の中で最も大きい体が特徴です。
アメマスは基本的に海へ下る降海型ですが、そのまま河川に残る一部の陸封型のイワナをエゾイワナと呼びます。
ヤマトイワナ
ヤマトイワナは、中部地方の太平洋側河川上流部に生息しています。
体の白い斑点はあまり目立たず、代わりに赤い小さな斑点を持っています。
ニッコウイワナ
ニッコウイワナは、東北地方、関東地方の山間部、滋賀県、鳥取県に生息しています。
体には白い斑点のほか、黄や橙色の斑点も見られます。
ゴギ
ゴギは、島根県、岡山県、広島県、山口県の山間部に生息しています。
白い斑点が頭の方まで続いているのが特徴です。
ヤマメとの違い
イワナとヤマメは、どちらも河川に生息する淡水魚ですが、生息地を棲み分けているという特徴があります。
イワナの方が水温の低い上流を好み、ヤマメはイワナよりもやや下流域に生息しています。
また、黒褐色に白い斑点を持つのがイワナで、全体的に赤みがかった体に黒い斑点を持つのがヤマメです。
食材としての味も異なっており、イワナは癖のある野性的な味わいですが、ヤマメは甘みのある上品な味わいです。
イワナの生息地
イワナは、北海道から山口県の河川上流域に生息しています。
水族館で観察したい場合は、山梨県の「森の中の水族館」の展示がおすすめです。
川の源流から中流の環境を再現した水槽で、イワナやヤマメ、アマゴが飼育されています。
また、滋賀県東近江市の「岩魚の里 永源寺グリーンランド」のようなアウトドア施設も各地にあります。
イワナのつかみ取りができる管理釣り場や、新鮮なイワナを提供してくれる料理店などが併設されているので、家族連れで楽しむことができます。
大きさは最大どれくらい?日本記録は?
イワナの中でも、降海型であるアメマスが特に大きくなる種類です。
認定機関であるJGFAによると、2013年11月に北海道で釣り上げられた7.3kgのアメマスが日本記録です。
イワナの値段・相場価格
イワナは、現在は天然物が減少していることもあり、川魚としてはやや高めの値段と言えます。
養殖のイワナであれば、10匹で3,000円から3,500円が相場価格です。
天然のイワナは更に値段が上がり、大きさにもよりますが概ね1匹辺り900円から1,500円程度です。
イワナを使った料理・食べ方
イワナを使った料理や食べ方について見ていきましょう。
どんな味がするの?
イワナは基本的に淡白な白身ですが、やや癖があり野性的な味わいです。
万人受けはしませんが、独特の香りに惹かれるファンも多く存在します。
身がしっかりとしているので、シンプルな食べ方でも美味しく食べることができます。
栄養素・カロリー
イワナは、特にビタミンが豊富であることが特徴です。
カルシウムに働きかけるビタミンDや、抗酸化作用のあるビタミンE、細胞や神経の修復効果のあるビタミン12が含まれています。
また、タンパク質が多く脂肪が少ないので非常にヘルシーな魚です。
旬な時期・季節
イワナの旬は、6月頃から夏にかけての季節です。
産卵に備えてイワナが栄養を蓄える時期なので、最も脂も乗っており美味しく食べることができます。
おすすめ人気のレシピ・調理方法
イワナは、淡白でしっかりとした白身が人気の魚です。
おすすめのレシピや調理方法を紹介します。
刺身
イワナは、きちんと管理された養殖場や源流近くのものであれば刺身で食べることが可能です。
しかし、天然のイワナの場合は内臓に寄生虫がいることがあり、食べると下痢や腹痛などの症状を引き起こします。
お店で提供されるものや養殖ものは問題ありませんが、自分で釣り上げた天然のイワナを刺身で食べることはおすすめできません。
塩焼き
イワナでポピュラーな食べ方と言えば、塩焼きです。
渓流で釣り上げたイワナを串焼きにして食べると美味しいですが、家庭のフライパンやグリルなどで調理する場合は水っぽくなりがちです。
こちらのレシピのように、水気を拭き取った後でしっかり塩を振っておくと、余分な水分を飛ばすことができます。
寿司
イワナは、生でも蒲焼きにしても寿司にマッチする魚です。
生のイワナ寿司の場合は、きちんと管理をしているお店で提供されたものを食べることをおすすめします。
焼いた蒲焼や、こちらのレシピのような燻製のイワナを使っても、酢飯にマッチして美味しく食べられます。
骨酒
イワナの骨酒は、古くから愛されているイワナの楽しみ方のひとつです。
イワナを天日干しし、焼いたものを熱燗に入れます。
唐揚げ
小さめのイワナは、是非唐揚げにして楽しみましょう。
骨ごと食べることができ、おかずにもおつまみにも最適です。
こちらのレシピのように、ソースで変化を加えても飽きずに食べられます。
燻製
イワナの燻製は、骨酒同様に昔から親しまれているイワナの調理法であり保存方法です。
燻製にすることによって、イワナに煙の香りと味わいが加わり、旨味も増します。
燻製鍋やスモーカーがないとなかなか挑戦しにくい食べ方ですが、道具が手に入る場合は是非試して見てください。
イワナを楽しめる人気のお店・レストラン
イワナをお店で食べるのであれば、渓流に近いお店で新鮮なイワナ料理を食べたいものです。
自分で捌いたイワナを刺身で食べるのは少し躊躇われますが、きちんと管理されたお店であれば安心です。
こちらのお店では、吊り橋を渡った先の自然溢れる環境で、刺身や串焼き、甘露煮などイワナ尽くしの料理を味わうことができます。
イワナにおすすめの釣り方・仕掛け
イワナを釣りたい場合、毛鉤を使ったテンカラ釣りやフライフィッシング、ミノーやスプーンを使ったルアーフィッシングや餌釣りなどが楽しむことができます。
どういった釣り方をしたいかによって、タックルや仕掛けを選びましょう。
いずれの方法で釣る場合も、渓流には禁漁期間が存在し、遊漁券の購入が定められているところがほとんどです。
釣り場のルールをしっかり確認し、守るようにしてください。
イワナ釣りにおすすめの釣竿・ロッド
テンカラ釣りやフライフィッシングの場合は、専用の竿を用意しましょう。
ルアーフィッシングや餌釣りの場合は、取り回しの良さを重視して短めの渓流竿がおすすめです。
【アブガルシア】マスビートエクストリーム MES-584UL
ルアーフィッシング向けの短めで軽く、持ち運びに適した釣り竿です。
穂先が柔らかく良くしなるのは魅力ですが、折れないよう扱いに気をつけてください。
イワナ釣りにおすすめのリール
イワナを狙う場合は、小型でハイギアのリールが適しています。
【シマノ】カーディフ CI4+1000SHG
渓流でのトラウトフィッシング向けに調整された耐久性の高いスピニングリールです。
ラインナップの中では、1000番台ハイギアモデルがおすすめです。
イワナ釣りにおすすめのルアー・ワーム
渓流でのルアーフィッシングには、スピナーがおすすめです。
【スミス】AR(エーアール)・スピナー トラウトモデル
ブレードの回転でアピールを行うスピナーは、とにかく釣果を上げられると評判のルアーです。
使ったことがなければ、一度是非試してみることをおすすめします。
イワナ釣りにおすすめの釣り餌
イワナを釣る際の餌は、ミミズやブドウ虫、イクラを使用します。
現地の管理釣り場や釣り堀で購入するか、前もって通販や釣具屋で準備しておきましょう。
【マルキュー】生イクラ
虫が苦手な場合、このような人工イクラが便利です。
針につけた後はアタリがなくとも定期的に確認し、中身が白くなっていれば交換してください。
イワナの締め方・捌き方
イワナは、代表のぬめりにやや生臭さを感じる魚です。
ぬめりをきちんと洗い流すことで、臭みもなく、調 捌く際も滑らずに処理することができます。
イワナの締め方
魚の締め方と言えば、脳にナイフなどを差し込む脳締めがメジャーです。
イワナなどの小型の川魚の場合は、クーラーボックスに入れた氷水で凍死させる氷締めといった方法もあります。
こちらは脳締めから血抜きまでの動画です。
イワナの捌き方(さばき方)・切り方
こちらは、イワナを大名下ろしという捌き方で処理している動画です。
イワナなどの小さな魚に適した捌き方なので、是非参考にしてください。
イワナの飼育方法・飼い方について
イワナは、自宅で飼育することも可能です。
冷却ファンなどで水温を低めに保ち、大きめの水槽の中に水流を作り、イワナの好む環境を整えてください。
餌は人工飼料で問題ありません。
イワナの基本情報まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回、釣りラボでは、「【イワナの基本知識】レシピ・旬な時期・釣り方・さばき方を解説!」というテーマに沿って、
といったことをご紹介してきました。
他にも、釣りラボでは、釣りに関連する様々な記事をご紹介しています。
もし、釣りに関してまだ知りたいことがあれば、サイト内検索をご利用いただくか、ぜひ関連する他の記事をご覧ください。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。