台風が来た後は、海は濁り、一見釣りをしにくいフィールドになります。ですが、実はこの台風が来た後に、釣果がむしろ上がる魚がいます。今回、釣りラボでは、台風が来た後に釣果がアップする魚とそうでない魚をご紹介します。ぜひご覧ください。
台風が来た後の方がよく釣れるって本当?
台風とは、熱帯の海上で発生した低気圧のうち、10分間の最大風速が17.2m/s以上になったものをいいます。
台風が来た後と来る前は魚がよく釣れると言いますが、特に台風が来た後は海の環境が大きく変化していることが多く、魚の種類によって異なりますが、基本的には多くの魚が釣りにくくなります。
しかし、台風が来た後や来る前は波が高かったり堤防などでは、予想以上の波が来ることもあるため、なるべく行かないようにするか、どうしても行きたいときはきちんとした準備をしたうえで短時間で済ませるとともに連絡を取り合うようにしてください。
台風が来た後の方が釣れる魚
まずは、台風が来た後に釣れる魚を紹介していきます。
クロダイ(チヌ)
クロダイ(チヌ)は、台風が来た後に釣れる魚として有名な魚です。
クロダイは普段は警戒心が高く、浅い水域にいるクロダイほど狙いにくいとされています。
台風などによって起きた波の影響で堤防付近についているカニや貝などが剥がれ、それらを狙いにクロダイが堤防近くに近づきます。
さらに、台風後の海は濁っていたり、波が少し荒れているときが多く、魚の警戒心も薄れているため非常に狙いやすくなっています。
シーバス
シーバスはクロダイと同じように、台風が来た後の荒れた海でよく釣れる魚です。
シーバスも波などの影響で剥がれたカニや貝などの小型生物を捕食するほか、巻き上げられた海底の生物も捕食しようとするため、捕食活動が活発になります。
そのため、台風後などで波が荒かったり雨が降っていたりする場合は、警戒心が薄くなり、ルアー釣りやエサ釣りなどで通常よりも手軽に狙うことができます。
青物
太刀魚などの青物系の魚は、台風が来ている真っ最中は基本的に被害が少ない水深の深いところに行くか、より沖合のほうに出てしまいます。
このとき、台風が来ている最中はフィッシュイーターと呼ばれる太刀魚などの魚も満足に餌を食べていません。
そして、台風が去った後は比較的に空腹の状態で沿岸付近に帰ってきます。
そのため、通常時よりもさらに活発に餌を求めるため、より釣れやすくなります。
ブラックバス
ブラックバスは、変化にとても影響されやすい魚で、台風などによって住んでいる場所の少しの変化に対して興味を持ちやすいという特徴があります。
例えば、台風の影響でいつもより山から水が流れ込んでいるスポットがあったら、その周辺で餌を狙っているバスがいることもあります。
そのため、台風後はいつもとは違う変化が起きている場所でブラックバスを狙うことができます。
台風が来た後は釣りにくくなる魚
続いて、台風が来た後では釣りにくい魚を紹介していきます。
アオリイカ・タコ
イカやタコなどは真水が嫌いなため大雨が降った直後などは活性を失い水深の深い場所へ逃げてしまいます。
さらに、濁りなどの環境の変化にも敏感なため、イカやタコを狙うときは台風直後ではなく海の環境がある程度落ち着いてから狙うようにしましょう。
アジ・イワシ
アジやイワシなどの比較的小型な青魚系の魚は、大型の青物系の魚に比べると泳ぎが苦手なため比較的穏やかな海を好んでいます。
そのため、台風後などの荒れた海や元の住んでいた海よりも環境が変化してしまった海では、アジやイワシなどの小型の青魚系の魚は水深の深い場所に逃げてしまい釣果を上げることは難しいでしょう。
ヒラメ・キス
ヒラメやキスなどの魚は、主に海底付近の砂地で生活しているので、荒波などの影響を非常に受けやすく、すぐに水深の深い場所へ逃げてしまいます。
そのため、サーフなどからヒラメやキスを狙うときは、台風の直後は控えて台風が去り海が落ち着き始める1週間後を目安に狙うようにしましょう。
タイ(船釣り)
タイは基本的に海底付近で生活していることが多く、ヒラメやキスなどのように台風などの影響を受けやすく、台風直後は大変釣りにくいです。
そのため、台風直後ではなく海が落ち着き始めてから狙うことをおすすめします。
せっかく船で海に出たのに、アタリさえ出ないということもあり得ます。
その他釣果が下がる魚
上記で紹介した魚以外には、穴釣りで狙う根魚(ロックフィッシュ)や濁りを嫌うキスやハゼなども釣りにくくなります。
何日ぐらいで海は元の状態に戻る?
台風が来てから、大体何日くらいで海は元の状態に戻るのかというと、最短でも3日かかるといわれています。
地域にもよりますが、潮の通りがいいところや流れが早いところでは、1日ほどたつと濁りがほぼなくなり元に戻ったように見えますが、底荒れをしている場合もあるので、台風後の翌日などに海底付近の魚を狙うのは難しいでしょう。
また、港などの潮どまりや潮の流れが悪い場所では海が元の状態に戻るのに通常よりも時間がかかる場合もあります。
しかし、それでも遅くとも1週間あれば海は元の状態に戻るので、1週間以上待つ必要はありません。
台風接近中は絶対に海・川に近寄ってはいけない
台風が来る前や後での、釣りはあまり推奨はされていませんが、安全管理を徹底すれば行うことはできます。
しかし、いくら釣果が上がりやすいからと言って台風接近中での釣りは大変危険ですので、絶対に行わないようにしましょう。
また、釣り以外でも台風接近中は海や川などの水源がある場所には近づかないようにしましょう。
台風の上陸前も注意
台風の上陸前は、魚自身が台風に備え、いつも以上に餌を食べるため、食いつきがよく釣りにおいては絶好の機会ですが、台風が近づくにつれて波が高くなる可能性があるため極力行わないようにしましょう。
万が一、どうしても台風上陸前に行う場合は、ライフジャケットの着用や知り合いへの連絡はもちろん、1~2時間以内で切り上げたり、なるべく陸が近い場所で行うといった安全管理を徹底するようにしましょう。
台風が接近しているかどうかを確かめる方法
ここでは、台風が接近しているかどうかを確かめる方法を紹介していきます。
天気予報で台風・高潮情報を確認する
一番手っ取り早く、確かな情報を得ることができるのが天気予報です。
台風の接近情報はもちろん、自分の地域の高潮情報なども知ることができるので、台風接近中のときには必ずテレビやラジオなどの天気予報の情報を得るようにしましょう。
しかし、天気予報にもデメリットはあり、リアルタイムでの情報や地域ごとの潮の高さなどの細かい情報を得ることは難しいため、それらのデメリットを理解したうえで、天気予報の情報をうまく利用するようにしましょう。
風速を確認する
台風の接近をいち早く、ほぼリアルタイムで知る方法が風速を調べることです。
台風の風速は、その台風の規模によって変化しますが、最低でも風速33m/s以上はあります。
およそ、風速10m/s以上15m/s以下になり始めたら、台風が接近し始めている証拠ですので、その程度の風速を観測したら速やかに屋内へ避難するようにしましょう。
台風の後に行う釣りについてまとめ
いかがでしたでしょうか?
今回、釣りラボでは、「台風の後の方が魚が釣れる?台風が釣果に与える影響・注意点をご紹介!」というテーマに沿って、
といったことをご紹介してきました。
他にも、釣りラボでは、釣りに関連する様々な記事をご紹介しています。
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最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。